マイナンバーカードでスマートな医療を
このたび本格的に始まった「マイナンバーカードの健康保険証利用(以下、同システム)」とは、医療機関や薬局などで患者が自ら「顔認証付きカードリーダー」にマイナンバーカードを置き、カードにある写真データとリーダーが読み取った患者の顔データを照合し、本人確認を完了できる仕組み。また、患者の同意があれば患者の医療情報を医療・調剤システムと連携させることもできます。同システムを活用することで、非接触ニーズに応えるとともに、医療現場の業務負担軽減にも貢献できそうです。同システムのユーザーは、アプリ「マイナポータル」で、過去の特定健診情報や薬剤情報・医療費が閲覧可能。加えて、医療・調剤システムと連携させておけば、医療機関で医師が過去の医療情報(服用していた薬など)を確認することもできます。
また、従来は急な入院など費用が高額な場合でも、事前に手続きをしなければその場で支払う必要がありましたが、限度額以上の一時支払いの手続きは不要になるようです。さらに、確定申告書の作成時に医療費通知情報がデータ連携(自動入力)できるというメリットもあります。
なお、生活者が同システムを利用するには、「マイナポータル」からの申込みが必要。マイナンバーカード読み取り対応のスマートフォンか、ICカードリーダーを接続したPCから簡単に申し込み可能です。
AI顔認証「SAFR®」
厚生労働省によると、同システムを運用する中で重要な「顔認証付きカードリーダー」は、2021年6月時点で全医療機関・薬局の57.1%にあたる約13万施設からの申込みを受けています。この「顔認証付きカードリーダー」には、リアルネットワークスのAI顔認証「SAFR®」を搭載。「SAFR®」は、約1,000万人の顔画像をディープラーニングさせることで、性別や年齢、人種による認証精度のばらつきを抑えることに成功しました。その認証精度は99.87%(マスク着用時は約99.5%)、認証速度約0.1秒という世界最高水準を誇ります。
認証速度が速いことや5Gネットワークとの相性に優れていることから、多人数の瞬時の識別を必要とする自動改札・入館ゲート、ビルや工場などでの入退室管理、迷子検索や徘徊の見守り、店舗などでの個人を特定しない属性分析など幅広いシーンに活用できるとのことです。
PR TIMES
厚生労働省
マイナポータル
(文・Higuchi)