実際に走行する車両からのデータを解析
同実験では、トランストロン製のデジタルタコグラフを導入している運送会社、幸楽輸送株式会社(北海道札幌市)と池田運輸株式会社(富山県富山市)の協力を得て、走行中の路面の画像データを取得。このデータを、日本気象協会の気象データとともにスペクティのAIで解析し、乾燥・湿潤・凍結・積雪といった路面の状態を判定しました。結果、運送事業者の安全な運行を可能にするための有効なデータが得られたため、今後3社は精度向上と実用化に向けた検討を進めていくとのことです。
同実験は、現実世界のデータをサイバー空間でAIを用いて解析し、結果を現実社会にフィードバックするという「データ駆動型社会」を体現した試み。2018年に閣議決定された「未来投資戦略」の中で重点課題として挙げられていた「データ駆動型社会の共通インフラの整備」に資する取り組みと言えるでしょう。
スペクティの取り組み
このたび、AI技術を提供したスペクティは、SNSから災害・リスク情報を解析し、ニーズに合った災害関連情報をリアルタイムに配信する「Spectee Pro」で導入企業などの危機管理に貢献してきました。また、SNSに加え、河川や道路のカメラ映像や衛星データなどを活用した、AIによる水害発生時の被害シミュレーションなども行い、自治体などから注目を集めているようです。さらに、スペクティと日本気象協会は、2019年よりAIを活用して道路情報カメラの映像から路面情報を取得しリアルタイムで提供するサービスを共同開発中。これまで福井県や新潟県にて「路面状態判別技術」などを活用した実証実験を行っています。
PR TIMES
(文・Higuchi)