オーストラリアや米国でパイロット試験を展開してきた事業者のWingは「この手のサービスは世界初」としています。
店舗の商品を屋上から発送
Googleの親会社Alphabet傘下のWingは10月6日、オーストラリアの小売不動産グループVicinity Centresの協力を得て、ドローン配達サービスを開始したと発表しました。Vicinity Centresが運営する同国ローガンにあるショッピングセンター、グランドプラザの屋上をドローン発着場所として使用し、センター内の小売店の商品をドローンで周辺の顧客に配達するというサービスです。Wingによると、こうしたスタイルでのドローン配達は世界初とのことです。
屋上活用で導入コスト抑制
Wingは9月に屋上からのデリバリーの試験を行い、これまでに2500件の配達を実施したとのことです。配達したものは、スムージーやバブルティー、寿司など。これらに加えて、サービスの本格展開に伴い市販薬やパーソナルケア用品、美容品も扱うようになりました。このスタイルのサービスは、小売業者にとって店舗から直接配達できるため、小売店舗は来店客以外にリーチを拡大できるというメリットがあります。加えて、屋上を活用するため、ドローン発着場所を新たに設ける必要がなく、サービス導入コストを抑えられるのもポイントです。
多くの事業所には屋上があり、ドローン配達サービスの導入を検討するショッピングセンターや店舗が今後増えてくるかもしれません。
Wing
(文・Mizoguchi)