そんな中、「Autify」のモバイルアプリ対応を望む声が多く上がり、2021年4月にiOSアプリケーション向けの自動テストプラットフォーム「Autify for Mobile」β版の提供を開始。そしてこのたび、「Autify for Mobile」を正式にグローバルローンチしました。同時に、10百万米ドル(約11億円)の資金調達を実施したことも発表し、グローバル展開を加速する姿勢を見せています。
「Autify」と「Autify for Mobile」
「Autify」は、開発したソフトウェアが期待通りに動くかどうかの検証作業をブラウザ上で自動で行えるWebアプリケーション。ノーコードでテストシナリオを作成して自動テストを行なうことができるため、誰でも簡単にテスト自動化のための設定や実行、運用までを行うことができます。導入企業からは、「40時間以上の時間短縮」「年間600万円以上のコストの削減」に成功したという声が寄せられているようです。そんな「Autify」で、iOSアプリケーションの自動テストができるのが「Autify for Mobile」。大きな特徴は、検証のための端末を用意する必要がなく、PC(Windows・Mac)のブラウザ上でモバイル環境における動作検証が行えるということでしょう。もちろんテストシナリオもノーコードで作成でき、「毎日23時に実行」のように時間指定もできるとのことです。
また、テストシナリオの一部をグループにしてテンプレート化できるので、複数のテストケースで活用したり、別のプロダクトのテストに流用したりもできるといいます。
さらに、リグレッションテストのためのMachine Learningを用いた機能を搭載。ネイティブアプリは、新機能の追加やUIの変更などが多く発生しますが、この変更(変化)を自動的に検出し、シナリオの書き直しや壊れたテストスクリプトを直す作業の負荷を大幅に削減するとのことです。
グローバル展開を加速
同社は、2019年10月に「Autify」をグローバルローンチする際、Salesforce Ventures、Archetype Ventures、グローバル・ブレイン株式会社、個人投資家複数名から総額250万米ドル(約2.6億円)の資金調達を実施しました。そしてこのたび、既存投資家であるArchetype Ventures、Salesforce Ventures、元Googleの及川卓也氏が代表を務めるTablyに加え、日本最大級VCのWiLや、Uncorrelated Ventures、Accel出身のJonathan Siegel氏を新たに引受先として、金融機関からの融資とあわせ総額10百万米ドル(約11億円)の資金調達を実施。併せて「Autify for Mobile」のグローバルローンチを行っています。
今回の資金は「Autify」および「Autify for Mobile」の日本を含むグローバルでのマーケット拡大を推進すべく、グローバル規模での人材採用とプロダクト開発に投資し、事業の成長をさらに加速させていくとのことです。なお、「Autify for Mobile」のAndroidアプリケーション向け機能の提供は、2022年中を予定しています。
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オーティファイ株式会社
(文・Higuchi)