実地検証と試験導入で効果を確認
「Loogia」は、配送情報を入力すると、40以上の現場制約を考慮しながら最適なルートを計算してくれるサービス。数十万台の車両走行データから収集したビッグデータを用いて経路探索を行いつつ、Uターンや右折の運転負担なども考慮し、「計画通りに走れて、現場に優しい」ルート設計となっています。また、実走データをGPSなどから取り込むことで、より精度の高いルートの算出が可能になるといいます。佐川急便は、2020年8月に「Loogia」を用いて、集配先順序並び替えを実地検証しています。配達個数は時間帯指定含め80個とし、業務経験年数や習熟度の異なるドライバーと共に、合計14日間の検証を実施。「ルート組み時間」「配送業務時間」「走行距離」の3項目について、現状運用とLoogiaを用いた運用で結果を比較しました。
この検証結果として、「Loogia」を用いた方がルート組みや配送業務時間が短縮され、それに伴い走行距離も短くなることが確認できたといいます。例えば、新人ドライバーの場合は「ルート組み時間」が30分短縮、「配送業務時間」が60分短縮、「走行距離」は11kmも短縮されました。
上記の結果を踏まえ、同年11月~12月には、全国で約500名のドライバーの集配業務に「Loogia」を試験導入。利用後のアンケートでは、特に職務経験が浅いドライバーや、担当エリアの習熟度が低いドライバーから継続的な利用を希望するという意見を得られたとのこと。
また、営業所の管理者からは、「新人ドライバーや応援ドライバーには特に有効で、職務経験が浅くても即戦力化が期待できる」という声もあったようです。まさに「Loogia」の効果が顕著にでた結果といえるでしょう。
全国導入へ
実地検証と試験導入で集配即戦力化の効果が確認できたことから、この度の全国導入を決定した佐川急便。同社が集配業務で使用する情報端末と、リアルタイムで最適な集配順序の決定を行う「Loogia」をAPI連携します。ドライバーが出発前に行う集配先の位置確認やルート決めなどを自動化し、配達の進捗や再配達などの集配状況に応じてルートを再計算。これにより集配業務の効率化を図ります。佐川急便は、「集配業務の熟練度に関わらず、安定した配送品質を提供していく」としています。
PR TIMES
Loogia
(文・Takeuchi)