「エミレーツ館」は、2019年3月に着工し、2021年6月に完成。持続可能性を意識した設計と建設により、非危険物をはじめ、リサイクル可能な地域生産の建築材料を使用しています。4階建ての塔状の建物は飛び立つ航空機の翼をイメージした曲線や24の垂直安定板の形を模した装飾が特徴的。外部照明には800メートルにおよぶLED電球が施され、鮮やかなライトアップを見ることもできます。
VRなどで未来の航空機を体験
エミレーツ館では、来場者は、旅の体験を解き明かす「種」を集めることから始めるとのこと。同館を巡る体験の終わりにこの「種」をアップロードすると、館内での体験をもとに、ダイナミックな物語と3Dモーショングラフィックスが組み合わさった映画のようなプレゼンテーションが360°マルチセンサーで映し出されるそうです。同館で注目したいのが、未来を体験できる展示でしょう。同社が思い描く未来の空港を紹介し、生体認証やデータ分析などが旅客体験をどのように変えるかを伝えます。また、未来の航空機の内部や客室をVRで体験できるエリアも。バーチャルな機体の窓を操作したり、客室を見学したりできるようです。
「未来の研究室」というエリアでは、ロボットアームによる実験を通じ、未来の航空機をより速く、軽く、そして強くするための技術を紹介します。
さらに、世界最大の課題である持続可能性・人口増加・技術進歩が未来の技術革新といかに直結しているかを示す、臨場感あふれる展示エリアが「よりクリーンな空(Cleaner Skies)」。ここでは、インタラクティブなクイズで来場者同士が競い合うこともできるといいます。
航空機の理解を促進。自作の航空機を飛ばせるエリアも
航空機会社のパビリオンとあって、航空機への理解を促進する展示も充実。例えば、ホログラムモデルを活用し、揚力・推力・重力・抗力の物理的特性を説明することで飛行するメカニズムを教えてくれる「飛行の科学」や、インタラクティブスクリーンで未来のエンジンや燃料技術を探求する一連のアニメーション映像を流し、リアルな航空機エンジンを用いて、これらが排出ガス・持続可能性・快適性などに与える影響について紹介するエリアなどが展開されます。来場者は同館で得た知識を踏まえ、自分だけの未来型航空機を設計し、飛行を試すことが可能。超触覚インターフェースを通じて、航続距離・エンジンの種類・翼・塗装デザインなどの要素を決めて作成した航空機をフライトシミュレーターで操縦し、デザインに関するフィードバックを即時に受けることができるといいます。
PR TIMES
(文・Higuchi)