1時間に1,000案を生成
「パッケージデザインAI」は、画像素材をアップロードするだけでデザインを自動生成。920万人分の消費者調査のデータをもとに、デザインの「好意度(5段階)」と、好意度につながった「イメージワード」、好意度に影響を与えた部分を可視化する「ヒートマップ」、デザインの好き嫌いの差を示す「好意度のバラツキ」をAIで予測します。そして、消費者に好まれるデザインを選出し、上位デザインをもとに、さらにデザインを生成。この「デザイン生成と評価」というプロセスを繰り返し、より優れたデザインを生み出すとのことです。
生成できるデザインは1時間に1,000案。最終的に1,000案の中からTOP100を表示します。企業側は、「おいしそう(飲食系のみ)」「かわいい」「高級感・上質感」など好意度の理由となり得る19(非飲食系は18)のイメージワードでランキングすることによって商品のコンセプトに合致したデザインを選ぶことができるというわけです。
51のカテゴリーに対応! ターゲティングも
同サービスでは現在、飲料、菓子、調味料、医薬品、ビジネス書など51のカテゴリーのデザインを生成可能。性別、年代別にターゲティングすることもできるといいます。今後は、毎年春と秋に約1,200商品を対象とした120万人以上の消費者調査を継続して実施し、さらに多くのカテゴリー追加、消費者のデザイントレンドを加味した評価の実現を目指すとのことです。従来、商品の売上を大きく左右するパッケージデザインの開発には発案から消費者調査、デザインの決定までに約2~3ヶ月の期間を要したといいます。同サービスを活用することで、パッケージデザイン開発における期間の短縮とコスト削減および商品の売上アップが期待できるでしょう。また、実際の消費者調査を行わないため、情報漏えいの心配がないことやオンラインで完結できるというメリットもあるようです。
「デザイン評価」の技術
今回の「パッケージデザインAI」の核とも言える「デザイン評価」の技術は、2019年から提供してきた「パッケージデザイン評価AI」でも活用されてきました。これは、フルオンラインで短時間に消費者のデザイン評価を得ることができる評価サービスで、コロナ禍で対面式の調査の実施が難しくなった2020年3月以降に急速に広がったといいます。飲料、菓子、カップ麺など44カテゴリーの商品の画像をアップロードするだけで、好意度スコアやイメージなどを10秒で算出可能。デザインを改良するたびに何度でも評価できるため、より消費者の心をつかむパッケージ開発に役立てることができるようです。
この評価サービスは、カルビー、ネスレ日本、森永乳業など大手企業でも採用され、ネスレ日本が2021年9月に発売した「ネスカフェ ブラック スティック セレクション」のパッケージデザイン開発に活用されています。ちなみに、2022年春頃には、このたび紹介した「パッケージデザインAI」を活用した新商品が登場し、同年秋頃に販売実績に関する報告が出されるようです。
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株式会社プラグ
(文・Higuchi)