新たな「おもてなし」を模索
日頃から多くの利用客が訪れる公共交通機関における接客では、時刻や乗り場などの情報に加え、施設や店舗情報などの案内を丁寧に行うことが求められています。なかでも空港は施設自体が広く店舗やサービスの数が多いため、隅々まで行き届いた案内・接客が必要。また、関西エアポートグループは2025年の日本国際博覧会(大阪・関西万博)を見据え、玄関口となる関西3空港において、国内外からのお客様をおもてなしするため様々なサービスを提供することを模索しているといいます。
10体のロボットが業務を遂行
このような背景のもと、本実証実験では、遠隔対話ロボットが空港内の魅力を発信し接客を行うことで、空港利用客に新たな旅の体験・価値を提供できるかを調査します。具体的な調査内容としては、自律と遠隔を組み合わせた10体のロボットを空港内の様々な箇所に設置し、2名のスタッフが遠隔からロボットを通して、案内や空港滞在中の体験の提案等の業務を実施。
「2人で複数体を操作することで、顧客への案内をどれだけ遂行できるか」「2人で複数体を操作することで、滞在中の顧客の回遊率や満足度を高めることができるか」「2人で複数体を操作する際に生じる利点や課題」などを調査します。
AI Labの担当者は「今後も『AI Lab』と大阪大学大学院基礎工学研究科は、共同研究講座における実証を通して得た結果をもとにロボットによる遠隔対話の研究を進め、実用化に向けて取り組んでまいります」と話しています。
サイバーエージェント
(文・Takeuchi)