そんな中、メダップ株式会社は済生会熊本病院と共同で、中・大病院向け地域連携プラットフォーム「foro CRM」を開発。病院のオペレーションに特化した形で連携活動に重要な機能を搭載し、地域医療連携の強化をサポートしてきました。今回は、そんなメダップにフォーカスしてみましょう。
効率的なPDCAをサポート
「foro CRM」は、診療中の患者を必要に応じてより高度な医療を提供する病院へ紹介する「前方連携」のマーケティング・営業・カスタマーサクセスをワンストップで実現するサービス。地域連携活動記録を一元管理し、それらをDPCデータ(診療情報の全国統一データ)や紹介・逆紹介データなどと結び付け、連携活動の戦略立案と効果検証など効率的なPDCAを可能にします。具体的には、地域分析に基づいた戦略設計を行い、連携先のデータベースから各施設に最適なコミュニケーションを図り、アクションの状況や成果を常時モニタリングして継続的な改善へとつなげていくという流れを実現するものです。
機能としては、医療機関情報やコンタクト履歴などを一元管理する「連携先管理機能」や、データを地図にプロットし、地域単位の分析や訪問先の選定が可能な「連携先マップ機能」、紹介数トレンドやアクション状況を一覧で把握できる「ダッシュボード機能」、アクションが紹介・入院につながったかの分析ができる「効果検証機能」などが搭載されています。
「foro CRM」の今後の可能性
メダップはこうして、病院経営の非効率をDX推進に伴うデータドリブン化で解決し、持続可能な医療の実現を目指してきました。そしてこのたび、DNX Ventures、ALL STAR SAAS FUND、モバイル・インターネットキャピタルを引受先とした第三者割当増資により総額6億円の資金調達を実施。この資金は「foroCRM」のさらなる市場拡大と開発体制の強化に充てられるようです。今回の資金調達と同時に、DNX Venturesの倉林陽氏とメダップ代表取締役CEOの柳内健氏の対談がnoteに掲載されました。その中で倉林氏は、バーティカルSaaSの主領域である「ヘルスケア」という分野においてメインプレーヤーがいなかったところにメダップが誕生し、着実に成長してきていること、加えてコロナ禍という大変な環境下でも、名だたる大病院に受け入れられているというところに、大きな可能性を感じていると語っています。
また柳内は、「まずは、foro CRM事業でマーケットリーダーになり、病院経営のDXで市場を拡大していくのが先決ですが、長期的にはデータを集めていくことで見つかるビジョンもあって、こんな新しい事業もできるんだろうなという可能性も生まれてくると思います」と、新たな事業展開の可能性を示唆していました。
PR TIMES
(文・Higuchi)