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自動収穫ロボットに最適化されたビニールハウス公開! ロボットの実演も

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テクノロジーで農業課題を解決するAGRIST株式会社は、宮崎県新富町で農家と共に自動収穫ロボットを開発しています。その中で、農家のニーズに応える形で開発されたのが、収穫作業の効率化や負担軽減などに貢献する自動収穫ロボット「L」です。

このたび、そんな「L」に最適化された、自社の試験場ともなるビニールハウス「アグリストファーム」を建設。2021年9月3日より、メディア向けに内覧および「L」の実演(約60分程度)を完全予約制で行います。同時に、同社HPにて一般販売の予約の受付を開始し、2022年10月より順次納入する見込みです。

「L」の性能

「L」は、ハウス内に設置したワイヤーに吊り下げて移動するタイプのロボット。吊り下げ式移動を採用することで、初期工事の簡素化を実現すると共に、ぬかるみや落ち葉などの障害物でロボットが動かなくなるといった課題も解消しました。

また、独自機構の収穫ハンドを搭載し、ピーマンの肩から出る果柄の長さが0.5mm以下かつ実が傷つかない状態で収穫できる精度を93%以上に改善したことで出荷までの作業負荷を軽減しています。さらに、28秒で1つ収穫できる速度と180°の方向転換により、収穫の効率化を実現しました。

今後は、さまざまな状態のピーマンの画像データを収集・蓄積し、2022年3月頃には、AIによるデータ分析で病害への警告や収穫量の予測などを行うサービスの提供を目指すとのことです。

次世代ビニールハウス「アグリストファーム」

そんな「L」に最適化された「アグリストファーム」は、アグリストのアドバイザーである農家の福山氏が立案した次世代のビニールハウス。農業用ロボットがより効率的に活用できる設計が大きな特徴です。また、直接地面に定植させない土バッグ方式を採用し、周年栽培を可能にしているのもポイントでしょう。

「アグリストファーム」において自動収穫ロボットを活用していくことで、これまで以上のスピードで改良できたり、ロボットを導入した新しい農業の方法を模索できたりと大きなメリットがあるといいます。この「アグリストファーム」を9月3日よりメディア公開すると共に、そこで稼働する「L」の様子も発信していくようです。

アグリストの取り組み

同社が開発するロボットの特徴は、シンプルかつ高性能だということ。構造と機能を極限までシンプルにし、安価での導入を実現すると共に、農家が必要とする性能を高めてきました。

こうしたプロダクト開発などが認められ、国が実施する令和2年度「スマート農業実証プロジェクト」に採択されています。また、2021年6月に日本経済新聞社が主催したピッチコンテスト「AG/SUM(アグサム)アグリテック・サミット2021」にて最優秀賞にあたる日経アワードを受賞しました。

7月には株式会社NTTドコモが販売する農業用IoTセンサー「MIHARAS(ミハラス)」を同社の収穫ロボットに搭載。圃場の状態を遠隔からリアルタイムに把握できる「MIHARAS」と、収穫ロボットからのデータを活用し、クラウドシステムでの圃場データの可視化を試みました。これにより、ロボットの収穫率アップに加え、農家の生産性の向上と見回り省力化も期待できるといいます。

PR TIMES

(文・Higuchi)

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