データテクノロジーが発展途上
今回の調査は、世界45カ国4,000人(日本は200人を対象)のデータ戦略および、デジタルトランスフォーメーション(DX)を担当する意思決定者を対象に実施された調査に基づいたもの。また、世界中の企業のデジタル成熟度を評価するデル・テクノロジーズの「Digital Transformation Index」調査を踏まえて実施しています。デル・テクノロジーズによると、世界の企業の3分の2(66%)(日本:65%)が「自社にとってデータは生命線である」と主張しています。これに対し、データを資本として取り扱い、データを活用することを全社規模で優先しているとした世界の企業は、わずか21%(日本:25%)。
このようなパラドックスの背景として、世界の企業の88%(日本:80%)が、データテクノロジーとプロセスおよびデータカルチャーとスキルのいずれか、またはどちらもまだ発展途上にあることが示されており、データ管理・活用の優良企業である「Data Champions」は、わずか12%(日本:20%)であることが明らかになりました。
必要とするデータ量が増加
また今回の調査では、世界の企業の70%(日本:66%)が、データの分析や利用のスピードよりも、データ収集のスピードの方が速いと回答。一方、67%(日本:73%)が、現在のデータ提供能力よりも多くのデータを常に必要としていると回答しています。企業は、カスタマー サービス促進のために、デジタルトランスフォーメーション(DX)を実現しなければならないという大きなプレッシャーの中、より多くのデータを取り込むだけでなく、保有するデータから、より高い価値を引き出す必要があります。特に44%(日本:45%)の企業が、パンデミックによって収集、格納、分析しなければならないデータの量が大幅に増えたと回答している現在では、なおさらです。
デル・テクノロジーズ株式会社の担当者は「数多くの障壁のために、企業にとって、データは競争優位性をもたらす存在ではなく負担になっています。さらに企業、テクノロジー、人、プロセスを圧倒する量とスピード、多様さが、このような『データのパラドックス』を助長しています」と話しています。
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(文・Takeuchi)