3Dマスクによる攻撃に対応
そもそも顔認識システムとは、監視カメラのデジタル画像から、人を自動的に識別するためのコンピュータ用アプリケーションです。AIがライブ画像内の顔と思われる部分を抜き出し、顔面画像データベースと照合することで識別を行います。そんな中、正確な「なりすまし防止テクノロジー」は、銀行や金融サービスにおける顔認証やeKYC(electronically Know Your Customer)ソリューションなど、高度なセキュリティ保護が求められる分野での顔認証の展開に不可欠となっています。
今回開催されたICCV 2021のなりすまし防止チャレンジでは、商業ベンダー・研究チーム・学術機関などが参加。従来の3Dなりすまし防止ベンチマークテストよりも厳しい条件である、高精度な「3Dマスク」を使用した攻撃に焦点を当てました。参加した195チームのうち、最終ステージに到達したのは56チームのみで、うち18チームがICCVのリーダーボードに設定されている最小基準よりも高いパフォーマンスを記録したといいます。
96.8%のなりすまし防止精度
最終結果では、サイバーリンクの「FaceMe®」は96.8%のなりすまし防止精度(平均エラー率3.215)を記録し、ICCV 2021チャレンジの世界第3位にランクイン。これは、世界市場への展開に制限のあるロシアと中国のベンダーを除外すると最上位の記録です。さらに、第1位のアルゴリズムとFaceMe® の差はわずか0.16%でした。サイバーリンクCEOのジャウ・ホァン博士は「顔認証の利用が拡大するとともに、なりすまし攻撃のリスクも高まっています。顔認証の信頼性をより高め安全にすることは、このテクノロジーを提供するものにとっての最優先事項の1つです」と述べています。
PR TIMES
(文・Takeuchi)