ひとりでエレベーターに乗るロボット
同実験では、ZMPの警備ロボット「PATORO(パトロ)」とオーチスのエレベーターをクラウド連携。その結果「PATORO」は、人間の手を借りずにエレベーターを呼び、目的階を選択し、効率的に乗り降りすることができたといいます。今回のクラウド連携に活用された「Otis Integrated Dispatch™」技術は、さまざまな自律型ロボットと連携できるように設計されたAPI。エレベーター群およびバンクレベルでも機能し、ロボットが使用できる複数のエレベーターを用意することで、異なるタイプのロボットがニーズに応じて自律的にエレベーターを利用することができるようになるようです。
近年、商業施設やオフィスビルなどにおいて、UX向上や人件費削減などを目的に「SQ-2」や「ugo」などの自律型ロボットの導入が加速しています。「ugo」に関してはすでにエレベーターを操作してフロア移動する仕組みを構築していますが、ロボットが自律的にエレベーターを利用した例はまだ少数。「Otis Integrated Dispatch™」技術を活用することで、既存のロボットでも短期間かつ低コストでひとりでエレベーターに乗れるようになるかもしれません。
ZMPを紹介します
このたび「PATORO」を提供したZMPについては、過去にTechable(テッカブル)でも取り上げていますが、ここで再び簡単に紹介しておきましょう。ZMPは、「Life Robot Brothers」というカテゴリで警備ロボ「PATORO」、一人乗りロボ「RakuRo」、宅配ロボ「DeliRo」を展開中。2021年2月には「DeliRo」を活用し、複数店舗の商品を配送する実証実験を東京都中央区佃・月島エリアにて実施しています。
また、人の移動を担う「RoboCar」や物流支援を行う「CarriRo」といった製品ブランドも展開。2019年には、成田空港・羽田空港と丸の内エリア間において、空港リムジンバスと自動運転タクシー、自動運転モビリティを連携させたMaaS実証実験に1人乗りの自動運転モビリティ「ZMP Robocar Walk」を提供しています。人の移動に関しては、一人乗りロボの他、自動運転技術開発プラットフォーム「RoboCar」も提供中です。
これまでTechable(テッカブル)で公開した同社の記事はこちらから。
PR TIMES
(文・Higuchi)