そんな中、国立大学法人京都大学・名古屋工業大学発のスタートアップ企業AGREEBIT株式会社は、AIファシリテーションで合理的な議論をサポートするSaaSサービス「D-Agree」を2021年5月末にローンチ。このたび、愛知県春日井市へ導入し、実証実験をスタートしました。
多機能なAI議論プラットフォーム
「D-Agree」は、オンライン会議などをAIファシリテーションでサポートし、スムーズで合理的な意見集約・合意形成を実現するサービス。議論がはじまると、AIが参加者の意見を要約したり、発言量の少ない参加者に発言を促したりします。また、集まった意見を解析し「アイデア」「課題」「問題提起」などに分類して図として可視化するので、途中参加した人でも直感的に議論の流れをつかむことができるでしょう。さらに、議論を活性化させた発言者や周囲の反応を引き出した発言者に対してポイントを付与し、ランキング形式で公表することもできるといいます。
そして「炎上防止フィルター」という機能も画期的。これは、ディスカッションのなかで不適切な発言や炎上しやすいものをフィルターすることができる機能で、オン・オフの切り替えも可能です。特に参加者が限定されていないオープンディスカッションでは有効な機能ではないでしょうか。
幅広い活用シーン
同サービスは、あくまで参加者が投票などを用いて結論を出す仕組みになっていることもポイントでしょう。AIがある程度まとめた意見に対し、参加者が投票して最終決定を行うことができるのです。こういった機能や仕組みによって、同サービスは社内会議から自治体などの政策会議まで幅広く活用できるサービスとなっています。このたび実証実験を開始した春日井市では「みんなで語ろう、春日井市」と題し、2021年8月2日~9月30日の期間、誰もが参加できるオンラインディスカッションを展開。テーマは「便利な手続方法ってどんなもの? どんなものがあって欲しいか? 」「市に関する情報はどうやって知っている? どんな情報をどうやって手に入れたい? 」「春日井市のイイ所って何? 」の3つ。24時間意見を集め、AIが意見集約と合意形成をサポートします。
先日、Techable(テッカブル)では同社代表の桑原氏に「AIによる合意形成の可能性」についてインタビューを実施。その中で、同サービスにはビッグデータを活用や複数のAIの協調・連携など、さまざまな可能性があることがわかりました。この他、国内外での導入事例なども伺っていますので、興味のある方はこちらからどうぞ。
PR TIMES
(文・Higuchi)