業界初のシステムで計測
今回の号車ごとの混雑状況のリアルタイム計測は、デプスカメラとAIを用いた鉄道業界初となる列車混雑計測システムにより実現しています。なお、同システムは東京メトロと上野グリーンソリューションズによる共同開発。同システムは、駅に設置したデプスカメラで駅出発時の電車の側面を撮影し、エッジサーバで深度情報をテキストデータ化。そのデータをクラウドサーバへ送信し、AI解析によって駅を発車してから数秒で列車内の混雑状況を号車ごとに算出するというものです。
ユーザーは、アプリの列車走行位置画面の列車アイコンをタップすることで、リアルタイムに実測した混雑状況と、その値を用いて予測した対象列車のその後の混雑予測情報を号車ごとに4段階で確認することができます。
2019年より同システムの実証実験を重ね、このたび技術検証が完了したことから銀座線・丸ノ内線(一部列車は除く)での実用化に至りました。今後は、2021年度内を目途に他路線においても導入される見込みです。
「my! 東京MaaS」
東京メトロは、大都市型MaaSの取り組み「my! 東京MaaS」において「パーソナライズド」「リアルタイム」「更なるネットワークの連続性の追求」の3つのキーワードを掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。その一環としてリリースされたのが「東京メトロmy! アプリ」。既存アプリ「東京メトロアプリ」を段階的にリニューアルしていくというものです。同社はこれまでも、改札利用者数の実績データを用い、時間帯ごと(30分単位)の駅改札口や列車の混雑状況をアプリやHPにて発信してきました。今回は、より「パーソナライズド」なサービスを提供すべく、同システムを導入。ユーザーが空いている列車・号車を選んで乗車できる環境を実現しました。ちなみに、以前から発信している混雑状況も継続して確認できるようです。
Techable(テッカブル)では、「my! 東京MaaS」の取り組みについて紹介していますので、興味のある方はこちらからどうぞ。
PR TIMES
(文・Higuchi)