Ultraleap社の有する空中ハプティクス技術を活用し、ホシデンが手がける次世代自動車用HMI (Human Machine Interface)ソリューションの開発を進めていくようです。
何もない空間に「触感」を作る
空中ハプティクス技術とは、超音波を収束させることにより実際には何もない空間にコントローラーなど形あるものに触れているかのような触感を作り出すものです。これを活用したHMIソリューションを車に搭載することで、何もない空間で手を動かすだけで音量や温度などを調整でき、また「調整している」という感覚も感じることができるといいます。ノッティンガム大学が実施した車載空中ハプティクス体験調査によると、この技術の活用により、運転中のドライバーの注意散漫度合の減少と運転に対する楽しさの向上が確認できたようです。
ホシデンの表示部品生産統括部 統括部長 滝川満氏は、「Ultraleapのテクノロジーは、HMIという観点において未来のクルマの可能性を大きく拡げてくれるものです。(中略)この技術が未来のクルマに反映され登場するのが今から非常に楽しみなところです」とコメントしています。
過去にはタッチレスパネルの開発も
ホシデンとUltraleap社は、以前より協業関係を築いていて、2020年9月には、ホシデンが空中ハプティクス技術を活用したタッチレスパネル「エア フォースフィードバック タッチパネル」を開発しました。同製品のポイントはやはり空中ハプティクス技術による指先への感覚フィードバックでしょう。ユーザーは指先の感覚でコマンドが受信されたことを確認でき、オン・オフ以外の複雑な操作も可能です。また、アプリケーションの触覚効果を最適化することで、ユーザーは画面を見なくてもさまざまなコントロールを認識できるようになるといいます。
ホシデンは、このタッチレスパネルが発券機・トイレ・エレベーター・ATMなど非接触ニーズの高いシーンに導入され、将来の自動車コントロールシステムの基礎を形成することを期待しているとコメントを発表しました。
PR TIMES
PR TIMES(タッチレスパネル)
(文・Higuchi)