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高さ2.8mのベンチの造形に成功した超大型3Dプリンタ「茶室」

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エス.ラボ株式会社は、造形サイズ横3m×奥行3m×高さ3mの超大型ペレット式 3Dプリンタ「茶室」を開発。そして慶應義塾大学SFC研究所ソーシャル・ファブリケーション・ラボとデジタルファブリケーションスタジオの積彩と共に大型プラスチック製ベンチの造形に成功しました。

リサイクル材料でできたベンチ

今回開発された「茶室」は、MEX方式(材料押出積層方式)の一種であるペレット式の3Dプリンタです。大きな特徴は、短時間で大型の造形物を完成させることができるという点でしょう。

このたびのベンチ製作においては、材料検証と造形試作をSFC研究所が、ベンチの3Dモデル設計と配色設計を積彩が担当しました。使用済みプラスチックを再利用したプラスチックペレットを原料とし、高さ2.8 m×幅1.2m×奥行き1.1 mという大型のベンチを24時間で造形。そして、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス内に仮設置しています。

このベンチは大人4人程度が問題なく座れるほどの強度を実現。また、印刷時に意図的に配色をコントロールすることで表現したまだらな色模様やシンボリックな螺旋形状が見る人の目を楽しませてくれそうです。実際に設置してみると、子どもがまるで遊具のように遊ぶ姿が見られたといいます。

エス.ラボの代表である柚山氏は、特大サイズと洗練されたデザイン、そしてリサイクル材料で完成させたことに大きな意味を感じているとコメント。今後は、大型造形物の試作や形状確認の他、今回のベンチのように最終製品として利用できるものの製作を行っていくとのことです。

エス.ラボの3Dプリンタ

エス.ラボは、2013年よりプラスチックペレットを原料とする3Dプリンタの開発を手がけ、2016年にはPCT国際出願、日本国内特許を取得しています。

現在は「GEM シリーズ」として、切替式のデュアルヘッドモデルで2種類の材料を使用する事が可能な「GEM 550D」や、12機のペレット式ヘッドと3連移動式テーブルを搭載し、量産に適した大型・特殊3Dプリンター「GEM 3D PLANT」を販売中。

その他、フィラメント式 3Dプリンター「S3DP444」や「S3DP666」、コップ一杯から材料の押出が可能な「小型・卓上押出機」なども販売しています。

PR TIMES

(文・Higuchi)

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