モノの貸し借りに特化した「アリススタイル」から、不動産向け事業「アリススタイル・ルーム」や手ぶら旅行事業「アリススタイル・トラベル」など他事業も展開。2020年には、「SDGsベンチャーアワードインパクト賞」や日経の「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2020」などを受賞しています。今回は、ますます今後の成長に期待が高まる同社にフォーカスしてみましょう。
自由にモノが動くエコシステム
「アリススタイル」は、家電や美容グッズ、フィットネス機器、ベビー・キッズ用品、ホビー用品などを手軽に貸し借りできるサービス。貸し手にとっては使っていないモノを貸し出すことで収益を得ることができ、借り手にとっては購入前に試したり購入せずに利用したりできる、双方にメリットのあるサービスといえるでしょう。また、企業が新商品などを無料レンタルするケースもあるようで、「ぜひ一度試してほしい」という企業にとってはマーケティングの効果も期待できるといいます。使い方は簡単。借り手はアプリから使いたい製品を選び、カレンダーから予約するとその日に製品が届きます。使用後は梱包して期日までに返送し、利用料金を支払ってレンタル完了という流れです。貸し手は、自ら出品する方法と運営側に一連の流れを任せられる「お預け出品」から選べます。
「アリススタイル」は、複数回のアップデートを重ね、レンタルした製品を買い取れる「Rent & Buy 機能」やサブスクリプション型の「長期レンタルコース」などを追加。2021年1月には、企業出品の製品のみが対象だった「Rent & Buy 機能」を個人間の取引に拡張しています。
「アリススタイル」からの事業展開
同社は、「モノを貸す」という軸をそのままに、不動産向け事業「アリススタイル・ルーム」や手ぶら旅行事業「アリススタイル・トラベル」、BtoBレンタル事業「アリススタイル・ビジネス」を展開中。2019年にスタートした「アリススタイル・ルーム」は、特定のアパートやマンションに住む人を対象にさまざまなモノを貸し出すサービスです。OYO TECHNOLOGY & HOSPITALITY JAPAN株式会社と業務提携し、「OYO」利用者向けにレンタル特典を提供。他にも、東京建物不動産販売株式会社が管理する賃貸マンション「Brillia ist 東雲キャナルコート」などに対してもサービスを提供しています。
「アリススタイル・トラベル」は、2019年末の「HIS 初夢フェア2020 レンタビ沖縄ツアー」や、ANAセールス株式会社と連携し、ホノルルで日本メーカーのグッズをレンタルする「ANA Travel Hands Free」の実証実験に参画しました。
企業向けのレンタル事業「アリススタイル・ビジネス」を開始したのは2020年12月。第1弾として、宮崎トヨタ自動車株式会杜に導入され、SUVショップ「SUV BASE」においてキャンプ用品のレンタル実施しています。
今後の展望! 資金調達も
このように、シェアリングエコノミー事業を幅広い領域で展開してきた同社。代表取締役社長 村本理恵子氏は「ユーザーのライフスタイルに合わせた接点創出など積極的なプロモーション活動と、独自技術によるレコメンド機能の強化などのプロダクト開発により、200万名のユーザー獲得を目指します」と今後のさらなる成長を示唆しています。そしてそれを実現すべく資金調達を実施。SMBCベンチャーキャピタル株式会社、SBIインベストメント株式会社、株式会社新生銀行、株式会社フジ・スタートアップ・ベンチャーズ、株式会社ベクトルなど12社以上の出資により総額約22.7億円を調達しました。
PR TIMES
(文・Higuchi)