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東京オリパラの運営業務を通信技術「CUzo」で支援。ARを活用した案内を実現

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オリンピック・パラリンピックの競技会場では、さまざまな来場者向けの運営業務が必要となり、情報提供やコミュニケーションは来場者の観戦体験の向上に大きく関係します。

そこで、東京2020オリンピック・パラリンピックのゴールドパートナーである日本電信電話株式会社(NTT)は、大会期間中に公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会の大会スタッフに機能分散通信技術「CUzo」を提供。同時に、「CUzo」のインターフェース仕様に準拠した小型の透過型ディスプレイも提供し、ARを活用した案内業務などを支援する構えです。

使いたい機能をクラウド上に配備する

「CUzo」は、デバイスの機能を拡張することができる機能分散通信技術。ひとつのデバイスで利用したいアプリなどの機能をネットワーク上に配置することで、デバイスの搭載機能を最小限に抑えることが可能になります。つまり「CUzo」を利用することで、翻訳エンジンや画像認識エンジン、音声認識エンジンなどの機能をデバイスに搭載せず処理負荷を抑え、シンプルなデバイスでも高機能なサービスを実現できるというわけです。

高速な応答が必要な機能に関しては、よりデバイスに近いネットワーク上に配備し、ネットワーク上のマイクロサービスが相互に連携して機能することで性能を担保するといいます。また、センサやコンテンツデータの伝送はストリーミングでの送受信に対応。これにより、アニメーションの送信や各機能の応答速度が上がり、UX向上に寄与するとされています。

「CUzo」に対応した透過型ディスプレイ

NTTはこれまで、「CUzo」を活用した機能分散型ARディスプレイの開発に取り組んできました。何かに「かざす」というシンプルな操作で幅広い人にARの世界を体験してもらおうというのが狙いです。

このARディスプレイには透過型ディスプレイを採用し、目の前の景色にAR表示した情報を重ね合わせることができます。ここに表示される情報は言語翻訳や建物の情報などさまざまですが、そういった情報を取得するための機能は「CUzo」によりクラウド上に配置されているため、デバイス自体はかなりシンプルなものになるようです。シンプルでありながら、高いパフォーマンスとセキュリティ、省電力化を実現する画期的なデバイスといえるでしょう。

この透過型ディスプレイが、東京2020組織委員会の大会スタッフに提供されるようです。そしてオリンピックスタジアム、国立代々木競技場、江の島ヨットハーバーにて同ディスプレイ100台を用いた実験を実施予定。3会場のスタッフに提供したディスプレイに会場設備情報や座席までの経路を表示し、実際の会場の風景と重畳させたわかりやすい案内を実現するといいます。

日本電信電話株式会社

(文・Higuchi)

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