そんな患者たちの切なる願いを実現してくれるのが、オランダ発の「myTomorrows」というサービスである。患者と医師、製薬会社をつなぎ、まだ完全に認可を受けていない薬の情報に、いち早くユーザーがアクセスすることができるようになり、治療に用いる可能性を開いてくれるプラットフォームだ。
まず患者たちは、「myTomorrows」で自分の病気や症状を登録しておく。そしてもし、病名や症状の治療法に合致する新薬とマッチングした場合、ユーザーに知らせてくれる。患者は医師に働きかけ、新薬の投与について検討したり、新薬の臨床実験に自らの意志で参加するようなことが可能になる。
「myTomorrows」では現在のところ、マッチングが成立した場合のみ、手数料を徴収するという仕組みをとっている。もちろん、未認可の新薬にはリスクが伴うが、通常だと、認可され一般利用できるようになるまで3~8年ほどもかかるところ、それよりずっと早く、新薬を試してみることができるわけだ。
ガンやうつのようなすばやい治療が必要な患者たちにとって、自分の治療について、積極的な治療を自ら選択する道を開いてくれることの意味は非常に大きいだろう。
myTomorrows