そして2021年5月24日~6月30日の期間、東京駅前にある日本郵便株式会社の商業施設「KITTE」の地下1階共用通路にて警備ロボットシステムの実証実験を実施しました。
警備ロボット+クラウドシステム
「SQ-2」は、3方向につけられた魚眼レンズで常時360度の撮影を実現します。また、独自開発の3D LiDARを搭載し、対象物件の詳細な3Dマップ作成と自己位置推定を行い、障害物や歩行者などを検知。広視野角で狭い通路や障害物の多い場所でも安全に走行することが可能です。他にも、警備員室とロボット間の相互通話が可能なマイク・スピーカーや、バッテリー残量に応じて自動帰還し充電・再始動する機能などを搭載しています。
自社開発のクラウドシステムでは、ロボットの巡回・立哨・動哨といった警備業務を遠隔地から指示することが可能。ロボットから送られてきた情報はすべてクラウド上に蓄積され、巡回結果のレポート作成やロボットのカメラのストリーミング動画の録画・再生なども行えます。
この警備ロボットシステムは、今回の実証実験から得られた警備・管理業関係者からの声をもとに開発を進めていくとのことです。
警備業界の人手不足解消へ
SEQSENSEは、京浜急行電鉄株式会社と株式会社サムライインキュベートが手がける「KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM(京急アクセラレータープログラム)」の第3期に参加。そして2020年8月に京急電鉄本社にて「SQ-2」の説明とデモンストレーションを行っています。ちなみに、デモンストレーションを行ったのは、参加企業の中の2社で、もう1社はアバターロボット「ugo」を開発するMira Robotics株式会社です。また「SQ-2」は、2021年2月1日~2月28日の期間、渋谷PARCOの5Fにて警備業務にあたっています。同館の混雑時は所定の場所にて立ったまま監視を行い、そのほかの時間帯にはフロア内を巡回するという流れで業務をこなしました。
近年、「SQ-2」や「ugo」、株式会社ZMPの無人警備・消毒ロボ「PATORO」、米国Turing Video社の警備ロボット「Nimbo」などが登場し、人手不足が深刻な警備業界において課題解決の糸口として期待されているようです。
PR TIMES
(文・Higuchi)