同コンテンツの最大の見どころは、リアルなインスタレーション(彫刻作品)とARによるパフォーマンスの融合です。同コンテンツにおいて、XRストリーミング技術の提供および開発を行ったのは株式会社Mawari。「3Dストリーミングテクノロジー&フォーマット」やiOS向けアプリ「AR×ART」などを活用し、新たなアート体験を創出しています。
「AR×ART」と「VPS」
同コンテンツは、リアルに設置されたインスタレーションにアプリ「AR×ART」をかざすと、コンテンポラリーダンスのパフォーマンスを重ねて見ることができるというもの。本来動かないインスタレーションがARパフォーマンスによってリアルタイムに変化していく様子を楽しむことができます。「AR×ART」は、au 5GとAR技術で現代アートに新体験をもたらすことを目指して開発されたアプリ。Mawariもこの開発に携わり、2020年にKDDIが発表しています。同アプリを活用したコンテンツとしては、目の前のオブジェクトや人物をリアルタイムに彫刻化する「PixCell_AR」や、リアルとバーチャルが交錯するパブリックアートを出現させる「White Deer_AR」などが挙げられるでしょう。
今回は、9台の深度カメラで360度全方位より撮影したダンサーの動きを、空間認識技術「VPS」を用いてインスタレーションに違和感なく融合。「VPS」に対応したことで、まるで作品の凹凸や奥行きなどを把握し、作品の周囲で踊っているかのような表現が可能になります。
モバイル端末でもスムーズな再生
同コンテンツにおける技術として注目したいのが「XRストリーミングSDK」。これは、Mawariが開発した世界初の「3Dストリーミングテクノロジー&フォーマット」で、いわばAR版の超軽量フォーマットです。独自のコンプレッション技術で3Dデータを最大限に軽量化し、ストリーミング型で配信します。この「XRストリーミングSDK」とコーデック技術「Mawari 3D Compression Technology」により、20万点のpoint cloud(3次元の点群データ)によるデータファイルの容量を100分の1まで削減。加えてau 5Gで高速通信することで、スマートフォンやタブレットなどのモバイルデバイスでもスムーズにコンテンツを再生できるとのことです。
同コンテンツは、GINZA SIXの4階・5階にて2022年4月30日まで展示予定。約3分30秒の不思議なアート空間を体験してみてはいかがでしょうか。
PR TIMES
(文・Higuchi)