「のど」を撮影して感染症を診断できる医療機器の実現へ
発症早期では診断精度が十分に発揮されにくいことが問題視されてきた既存のインフルエンザ検査法。また、検査時に綿棒を鼻腔内に挿入する行為は、患者にとっては痛みを、医療者にとっては飛沫感染リスクを与えるものであります。2017年の創業時から、これらの課題解決に取り組んできたアイリス。Techableでも過去に同社について取り上げたことがあります。
今回申請した機器は、専用カメラで撮影した患者の咽頭写真をもとに、体温等のデータと組み合わせて人工知能(AI)がインフルエンザの「陽性」「陰性」を短時間で判定するもの。患者にとっては侵襲性の低い検査法となり、また医療機関での診療プロセスを工夫することで、医療者は飛沫感染リスクを減らしながら効率良く診察できることを目指しています。
医療技術の発展に期待
今回の申請が承認された後は、全国の医療機関での導入や医療現場での活用が可能に。同社は日本国内だけでなく、咽頭画像からインフルエンザ判定が可能なAIアルゴリズムとして、世界への展開も考えているとのことです。同時に、咽頭画像を活用することでインフルエンザ以外の感染症や、感染症領域以外の疾病判定が可能となるよう、関係機関と引き続き連携しながら、次なる医療機器の開発を加速するとしています。
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(文・和泉ゆかり)