しかし、新しいワークスタイルの実現にはITリテラシーや個人情報の管理・保護は欠かせません。そこでKabuK Styleは、凸版印刷株式会社と2021年4月に資本業務提携を締結。両社のアセットをかけ合わせ、ワーケーションにおける新たな価値創出と宿泊にどどまらない多様なサブスクリプション事業の集約を目指し、事業を推進していく構えです。
提携後の事業展開
凸版印刷は、個人情報保護・認証機能を有する共通情報基盤プラットフォーム「My Anchor」を提供中。今回の提携により、「HafH」と「My Anchor」の連携が実現します。具体的には、「HafH」会員の個人認証(顔認証・マイナンバーカード利用による認証)や生活者情報を「My Anchor」上で一元管理し、宿泊施設やシェアサイクル、交通機関などを利用する際に各サービス側が「My Anchor」から個人情報を取得するというイメージ。これにより、サービス側が個人情報を保持することはなく、ユーザーは個人情報を自分で管理することができるようになります。
また、凸版印刷が提供する脳波デバイス「b-tone」を活用し、ワーケーションがもたらすリラックス・集中などの効果測定を実施。ワーケーションによるポジティブな効果のエビデンスを集め、企業のワーケーション導入を後押ししていくとのことです。
さらに、「HafH」の宿泊施設に、凸版印刷と提携している企業の製品をプロモーションする場を設置。宿泊施設のメディア化を図るとともに、各施設と親和性の高い製品を設置することで、ユーザーに製品の価値体験を提供していくとのことです。
「住」以外の領域への展開は?
KabuK Styleの共同代表を務める大瀬良亮氏は、過去にTechable(テッカブル)の取材に応えてくれています。その中で、人々が多様な働き方・暮らし方を選択できるようになったとき、住居や仕事、移動や食といったものを定額制で最低限提供できるようなセーフティネットを作ろうと思い「HafH」を立ち上げ、まずは「住」に特化したサービスにしたことを伺いました。また、「中長期的には『住』以外の領域にもチャレンジしていきたいですね」とも話してくれています。今回の提携で実現した「HafH」と「My Anchor」の連携は、まさに「住」以外のサービスもより手軽かつ安全に利用できる仕組み。両社が目指す「多様なサブスクリプション事業の集約」と、KabuK Styleが見据えていたサービスの将来像は少し重なっているのかもしれません。
大瀬良氏への取材記事はこちらから。
PR TIMES
(文・Higuchi)