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NTT東日本とコーンテック、AIカメラで養豚の体重・体格・肉質を計測

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近年、神奈川県では豚の飼養戸数が減少傾向にあり、一戸あたりの飼養頭数は増加傾向にあるといいます。こうなると、より効率的な養豚が求められるでしょう。

そんな中、有限会社臼井農産と東日本電信電話株式会社神奈川事業部(以下、NTT東日本)および株式会社コーンテックは、AIカメラを活用した養豚の体重・体格・肉質計測の実証実験を開始。同実験を通じ、養豚業界における生産の効率化・省力化、熟練者のノウハウのデータ化・知見の継承への道筋を探っていくようです。

養豚の省力化・効率化への歩み

効率的な養豚の実現にはさまざまなアプローチがあります。例えば、環境変化やストレスに敏感な豚のための最適な飼育環境整備。これに関しては、NTT東日本が2019年より神奈川県養豚協会および神奈川県畜産技術センターと連携し、IoTを活用した飼養環境監視システムの実証実験を行っています。この検証で、NWカメラでの遠隔監視により豚舎立入回数の削減、温湿度による豚の生育状況の変化(暑熱対策の必要性)について確認が取れました。

さらにNTT東日本は、2021年4月より臼井農産と共に「最高品質の追求」「安定供給の実現」に向けて、温湿度に加えCO2濃度センサーを用いた適切なCO2濃度の維持・管理方法を検証する実証実験を実施しています。

そしてこのたび、次なるアプローチとして、作業省力化や熟練者のノウハウのデータ化・知見の継承、出荷量・質の安定化の実現に向けた実証実験を実施することとなりました。

進む、養豚農家のDX

今回の実験では、深度センサー付きAIカメラを活用し、最大50頭同時に肥育豚の体重および体格、そこから推測される肉質を計測します。また、前回・前々回から引き続き、豚舎管理として温湿度・CO2濃度も計測。計測したデータは、クラウド上のサーバーに蓄積し、飼育・出荷判断時に有効活用するとのことです。

そして、計測データと飼育・出荷判断データの相関性を導出し、熟練者のノウハウを見える化した知見の継承と適切な時期での出荷に役立てたいとしています。なお同実験は、臼井農産の豚舎(神奈川県厚木市)にて2021年6月7日~2022年3月末まで実施予定です。

Techable(テッカブル)では以前、養豚農家のDXを推進する株式会社Eco-Porkを取り上げました。IoT機器を活用した豚舎の遠隔監視や温湿度把握、複数農場間のウイルス検知・感染症リスク情報から地域防疫強化を図る技術シーズ「養豚ウイルスの効率的検出・分離法」の実証、健康な豚をより多く飼育できる高生産効率の環境状態を導出する第一歩となるアルゴリズム構築などを行っている企業です。こういった企業の取り組みにより、養豚農家のDXは着実に前進していくでしょう。

PR TIMES

(文・Higuchi)

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