黒色はどんな肌色、髪色にもマッチするし、スリムにも見えるが、どうもありきたりで地味になりがちだ。美容業界ではさまざまなカラーを導入しているが、同じようにアパレルの世界でも、消費者にもっと“色”を知って体験してもらおうと、ニュージーランドのアパレル「A.S. Colour」では、メディア代理店のFCB Aucklandとコラボレーションして、ユニークな試みをスタートしている。
◆ショップウィンドウをディスプレイにして診断
ニュージーランドのBritomartという場所にある店舗に、デジタルカラー診断ツール「A. S. Colourmatic」を設置した。店舗のショーウィンドウがインタラクティブなディスプレイになっていて、まず、来店客はそのディスプレイの前に立つ。そして、自分の性別を入力。
すると、システムが客の現在の服装の分析を開始。システムは、季節や現在の流行、またユーザーの服装にオリジナリティがあるかなどといった要素を考慮に入れ、全体の調和が取れているのか、服装の診断をおこない、1~100の間で総合評価を表示する。そして改善点と併せて、店内にあるおすすめのアイテムを提案をしてくれるという流れだ。
◆店のラインナップに誘導し、売上は16%もアップ
店内には50ものカラーラインナップがあって充実している。これまでに1万人以上の来店客が、このシステムにトライしており、店の売上は16%アップ、また客の服装評価の平均も28%向上したという。
客側としては、先入観を取っ払って、自分に似合うカラーが見つかるかもしれないワクワク体験ができる。店としても、話題性があるだけでなく、店の売上にも貢献してくれるなら、まさに言うことなしのプロジェクトだろう。今後、他店舗への導入も視野に入れているという。
A.S. Colour