微細藻類ユーグレナ由来の油脂
そもそも「サイテーションCJ4」とは、全国の空港等で運用される航空保安施設等が正常に機能しているかなどを、飛行して検査を行うために特殊な装備を施した航空機。国土交通省は、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて様々な活動を推進する中、ユーグレナ社製造のバイオジェット燃料の飛行検査機への活用に至りました。ユーグレナ社によると「本フライトでは、バイオジェット・ディーゼル燃料製造実証プラントのBICプロセスにて製造し、外部検査機関によるASTM D7566 Annex6規格への適合検査に合格したバイオジェット燃料を、既存石油系ジェット燃料と混合した上で使用」したといいます。もちろん、その大きな特徴は本バイオジェット燃料の原料に、使用済み食用油と微細藻類ユーグレナ(ミドリムシ)由来の油脂等を使用している点でしょう。
バイオジェット燃料を給油した飛行検査機は、2時間30分程度飛行して飛行検査業務実施後、中部国際空港に着陸。なお、当件は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成事業である点も見逃せません。
赤羽一嘉国土交通大臣が視察へ
今回の取り組みについては、赤羽一嘉国土交通大臣がバイオジェット燃料の給油等を視察。同氏は「カーボンニュートラルが我が国最大の国際公約である中、運輸セクターとしても、CO2排出削減は一番大きなテーマ。その観点から、今日、航空機におけるバイオ燃料の使用が実施されたのは良いこと。(バイオジェット燃料の)製造については、航空各社がやるというより、なるべく大きな塊とするのがよいと思う。今後も重要な位置づけとして取り組みたい」とコメントしています。今回のユーグレナ社と国土交通省航空局の取り組みは、カーボンニュートラルの実現がますます重要となる世の中において、画期的な一歩といえるでしょう。
PR TIMES
(文・Takeuchi)