そこで紹介したいのが、サイクリストのための着るエアバッグ「Cirrusエアバッグジャケット」です。転倒などを感知すると自動で瞬時にバッグが膨らみ、衝撃からサイクリストを守ります。
0.08秒で作動
パリ拠点のスタートアップがデザインしたCirrusは一見、普通の長袖ジャケットです。しかし内部にCO2のカートリッジとナイロン製エアバッグ、エレクトロニクスを搭載し、サイクリストが衝撃を受ける前に膨らむよう設計されています。そして膨らんだエアバッグによってサイクリストの背中、胸、腹部、首の後ろが覆われます。事故は瞬時に起こるものですが、このエアバッグは転倒などの動きを感知してからわずか0.08秒で作動するとのことです。
センサーで動きをモニター
どうやって素早い感知を可能にしているのか疑問に思うかもしれませんが、秘密は2つの慣性計測装置にあります。内蔵する加速度センサーやジャイロセンサーで回転運動などを検出するというもので、この装置を自転車のサドル下に1つ、そしてもう1つをジャケットに搭載します。これによりサイクリストの動きをモニターし、急ブレーキや転倒といった動きを感知した場合はすぐさまエアバッグを作動させるという仕組みです。
膨らんだエアバッグは10分で空気を抜くことができ、カートリッジを新しいものに替えると再度利用できます。ジャケットの重さはカートリッジ込みで1.8キロです。
また、ウォータープルーフのCirrusは、表面に反射パネルを搭載していて車のライトがあたると光ります。夜間走行時の安全確保にも一役買いそうです。
Cirrusは現在クラウドファンディングサイトKickstarterで資金調達を展開していて、記事執筆時点の出資額は438ユーロ(約5万9000円)〜となっています。すでに目標額は達成し、7月7日まで出資を受け付けたのち、9月にも発送が始まる見込みです。
Cirrusエアバッグジャケット/Kickstarter