従来の3D地球儀が抱える課題を解決
衛星写真や航空写真を3Dモデルに貼り付けた形で提供されることが多い従来の3D地球儀は、俯瞰的な視点での地上再現には向いている一方、人間が歩く一人称視点では写真の解像度が足りず劣化してしまうため、向いているとは言えない現状でした。そのため、VRやゲーム、映像制作、自動運転といった高度なビジュアルが求められる領域では活用が進んでいなかったのです。今回、スペースデータによって開発されたAIアルゴリズムは、従来の3D地球儀が苦手とする一人称視点での3Dモデルを自動生成することが得意。近距離でも景観が劣化しにくいのが特徴です。そのため、VRやゲームや映像制作といった三次元空間を人間の視点で動き回るような用途と相性が良いでしょう。
また、AIによって、写真に写り込んだ看板や広告などを除いた確率的に最も近い3Dモデルを自動生成させる手法が用いられているので、肖像権や著作権を犯す可能性がある従来のグレーゾーン問題も気にせずに利用できます。
デジタルツインの普及に期待
近年、世界中で注目されている「デジタルツイン」。現実世界と瓜二つの仮想世界を作って、都市開発や建築などの従来の用途から、VRや自動運転といった新しい分野まで、様々なシミュレーションに役立つと期待されています。Techable では、デジタルツインについて、過去に色々な事例を紹介してきました。スペースデータは、今後もAIアルゴリズムのブラッシュアップを続けながら、地球の様々な地域の3Dモデルを公開し、誰でも無料で使えるようにしていく予定としています。
PR TIMES
(文・和泉ゆかり)