そこで行政システムは、パナソニック システムソリューションズ ジャパン株式会社と共に、2021年4月9日~24日に実施された「参議院長野県選出議員補欠選挙」の期日前投票において、パナソニックのAI画像センシング技術を用いた投票所混雑可視化の実証実験を行いました。
目視でのカウントと相違なし
同実験は、行政システムのOTÁZKA投票所混雑状況配信基盤とパナソニックのAI画像センシング技術を掛け合わせ、投票所の人数カウント業務の効率化とリアルタイム化を図るものです。待機列付近にネットワークカメラを設置し、画像から待機列の人数を自動的かつリアルタイムに計測しました。今回は、人と人が重なり合うような群衆状態でも瞬時に人数カウントができるなどの特徴を持ったパナソニックの「人密集度可視化ソリューション」を活用したこともポイントのひとつでしょう。
また、システムの認識精度を測定するため、並行して目視での人数カウントを実施したところ、実際の待機列人数と相違のない結果となりました。このことから、両社の技術をかけ合わせることで、混雑状況可視化における職員の負担軽減とリアルタイム性の向上を実現し、投票所での混雑回避と有権者投票の促進が期待できるといいます。今後両社は、投票所以外にも催事やイベントでも同システムの活用を推進していくとのことです。
パナソニックの「現場センシングソリューション」
パナソニックは、人手不足やニューノーマル時代への対応などさまざまな経営環境の変化により浮上する課題を解決すべく、現場センシングによる「現場の見える化」や「現場での対応の効率化をサポート」する事業として2020年7月より「現場センシングソリューション」事業を推進しています。同事業は、パナソニックの持つAI顔認証技術や高機能なエッジデバイス、使いやすさを追求するUXデザインなど駆使し、ソリューション提案・構築から、システム開発、アフターサービスまで一気通貫で提供するというものです。
これまで、株式会社ファミリーマートとフランチャイズ契約を結び、ファミリーマート佐江戸店にて実証実験を実施したり、三井不動産株式会社の日本橋室町三井タワーにてウォークスルー可能な顔認証による入退セキュリティ環境を構築したり、小田急線の経堂駅・祖師ヶ谷大蔵駅に画像解析とディープラーニング技術を使った転落検知システムを導入したりと幅広い現場へのソリューション提供を行ってきました。そして新たに投票所での検証を終え、さらなる活用シーンが見えてきたのではないでしょうか。
PR TIMES
(文・Higuchi)