百貨店の「余白」
今回は、5月26日~28日に開催される大丸京都店のアート展「ART@DAIMARU」の会場内3箇所にて、自宅でも職場でもない居心地の良い第3の居場所として「サードプレイス by mui Lab」を展開。モノを売る百貨店に「余白」をもたらすというコンセプトのもと、新たなアートとの遭遇やつながりを生む「muiボード」を備えたくつろぎの空間を創出します。「muiボード」とは、タッチセンサーとワイヤレスセンサーを内蔵した木製デバイスで、空間との親和性が高いデザインが特徴。一見、ただの木の板のように見えますが、天気予報やニュースの表示、ボイスレコーディングやメッセージ機能、音楽再生やスマート家電の操作などができるIoT機器です。このたびの「サードプレイス by mui Lab」にこの「muiボード」を設置し、展示作品に対する作家の言葉や谷川俊太郎氏の『あさ』(詩集『ベージュ』収録作品)を表示します。
「ART@DAIMARU」に展示されるトーキョー・カルチャート by ビームス の推薦作家6名の作品と、「サードプレイス by mui Lab」に置かれる佐賀県指定伝統的地場産品の諸冨家具ブランド「ARIAKE」の家具、そして「muiボード」は購入することも可能。これにより、百貨店において「ただモノを買う」のではなく、情報・文化・人とのつながりを得たり、モノの背景にある物語を知ったりと、これまでとは違う顧客体験を提供していくといいます。
mui Labの歩み
mui Labの「muiボード」は、2018年にKickstarterでのクラウドファンディングを成功させ、ベストオブキックスターターを受賞。2019年1月のラスベガスにて開催されたCESではイノベーションアワードを受賞しています。その約3ヶ月後にイタリアで開催された「ミラノデザインウィーク2019」では、株式会社ワコムと新企画のアートシステム「柱の記憶」を共同出展し、世界の注目を集めました。この「柱の記憶」は、デジタル化された柱にワコムのデジタルペンで子どもの身長をマークすることで、近くの衣装箱に数値が表示され、マークした数値はクラウドに蓄積されるというもの。こちらも「muiボード」と同じく、空間に馴染む自然なデザインが特徴と言えるでしょう。
また、2020年7月からは、京都の家具通り「夷川通」にて、新たな暮らしの形を体感できる期間限定のサードプレイス「夷川サローネ」を展開。2.5ヶ月で約500人が訪れたといいます。大丸京都店は、そのスポンサー企業のひとつで、このたびの業務提携のきっかけともなりました。
PR TIMES
(文・Higuchi)