アルコール依存症治療をもっと身近に
MedTechベンチャーであるCureAppは、「アプリで治療する未来を創造する」ことをミッションとして掲げ、 医学的エビデンスに基づいた医療機器プログラム「治療アプリ」を開発しています。Techableでも、これまで同社のニュースを複数回ピックアップしてきました。今回紹介するのは、アルコール依存症治療アプリ。アルコール依存症に関しては、適切な対策の必要性が求められているにもかかわらず、未治療の人たちが多いと言われています。その理由として挙げられるのは、専門の医療機関の少なさに加えて、患者が自ら専門医療機関を受診することにハードルの高さを感じてしまうなど。
近年、新しい治療法として注目される治療用アプリを用いて一般内科でアルコール依存症治療ができれば、これらの課題を解決できる可能性がある。その有効性・安全性を検討するために実施されるのが、今回の臨床試験です。
徐々にアルコール摂取量を減らすことが目標
健康を損なうだけでなく、労働生産性の低下や自動車事故、犯罪の増加、家庭内暴力など社会的にも多大な悪影響を与えてしまうアルコールの有害な使用。CureApp開発責任者であり、日本精神神経学会精神科専門医の宋龍平氏は、「依存症治療には、認知行動療法などの考え方や生活習慣を変えるためのアプローチが必要。お酒の危険性に関する知識を補ったり、お酒を飲む以外の行動を提案するなど、アルコール摂取量を徐々に減らしていくことを目標としている」と言います。
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(文・和泉ゆかり)