iPhone SEが躍進
2020年10月〜12月のランキングではiPhone 8とiPhone 7が1位〜10位までを独占していましたが、今回(2021年1月〜3月)ではiPhone SE(第2世代)が9位に食い込んだことが、特筆すべき点でしょう。マーケットエンタープライズ社は「元々、iPhone SE(第2世代)は価格が安かったのですが、1月〜3月に実施された各社の割引キャンペーンにより、転売目的での購入が増え、新古品の端末が中古スマホ市場に流れました。これにより、ランキング変動に繋がったと考えられます」と述べています。通信キャリア別の取引量の変化では、SIMフリー版の取引量が、大きく増加したことが注目に値します。SIMフリー版の取引量は、2020年7月〜9月より増加傾向だったようですが、今回のランキング(2021年1月〜3月)では、2位のiPhone 8 64GBが54%、11位のiPhone SE(第2世代)64GBが134%も増加しています。同社によると「SIMフリー版は、どの携帯会社でも使うことができ、SIMロック解除の手間もかからない為、今後もさらに需要が高まると予想」されるといいます。
iPadもSIMフリー版が大幅躍進
一方で、iPadの動きはどうなっているのでしょうか。マーケットエンタープライズ社の調査によると、iPad取引量は緊急事態宣言の発出に伴い、2020年4月〜6月に大きく増加したものの、それ以降は微増・微減を繰り返しながら落ち着いてきています。通信キャリア別に見ると、キャリア版が1%減少しているのに対し、SIMフリー版は73%増加と大幅に成長を実現。iPhoneと同様に、中古スマホ市場全体でSIMフリー版の需要が高まっていると言えそうです。中古モバイル市場アナリストである菅野辰則氏は「iPhone・iPadでは、SIMフリー版の取引量が増えており、オンライン乗り換えの活性化と共に、SIMフリー版の需要は、さらに高まっていくでしょう。SIMフリー端末を筆頭に、今後の中古スマホ市場の取引量が、どのように変化していくのか注目です」と述べ、今後の中古スマートフォンの変化を予測しました。
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(文・Takeuchi)