専用カメラを活用
「GYMDX」は、施設内に設置した専用カメラでAIによる監視業務を行い、倒れている人や動かない人を検知してリアルタイムでスタッフへ通知する。危険レベルは5段階に分かれ、レベルに応じて通知の有無を設定可能だ。この通知には「施設内アラート」と「ブラウザ通知」があり、施設外のスタッフに通知することもできる。くわえて、検知したときの映像をチェックすることも可能だ。これにより、監視業務コストを削減しつつ会員に安心感を与えることが期待できるという。
また、カメラ映像から設置している器具の利用率を可視化し、データにもとづいた器具の入替えなど経営判断をサポートする機能も搭載。利用率データは時期や時間帯ごとの比較も可能なうえ、会員専用アプリと連携した性別・年齢・会員種別ごとの細かい分析もできる。
同システムは、導入後も専用カメラからのデータ分析を継続的に行い、AIの精度向上や新機能の開発を進めていくという。
会員専用アプリと連携
さらに、AIと会員専用アプリを連携させることも可能。アプリでは、ジムエリアの混雑状況の表示のほか、器具のQRコードを読み取ることで対象器具のトレーニングの記録を残したり、おすすめのトレーニング方法を提案したりと会員満足度の向上につながる機能を提供する。なお、トレーニング記録はスタッフ側でも把握できるため、データにもとづいたアドバイスなどでさらなる満足度向上を図れるかもしれない。
AIとヒトの協働
同社は、2020年3月に設立したスタートアップ。新型コロナウィルスの影響で苦境に立つスポーツジムにおいて、運営体制の大きな変化が必要であると考え、設立当初より「GYMDX」の開発に着手。約1年の開発期間を経て、スポーツジムに特化した独自のAIアルゴリズムを構築した。
そんな「GYMDX」は、顧客の満足度向上と経営判断の最適化という大きな役割を担うことになりそうだ。また、こういった業務をAIが担うことで、スタッフがほかの業務に集中できるというメリットもある。結果、コストを削減しつつ顧客満足度の高いジム運営が実現するというロジックだ。
しかし、すべてをAI任せというわけではなく、先述のトレーニング記録にもとづくアドバイスのようなスタッフによる満足度向上も図り、AIとヒトが協働する高価値な環境を構築していくのもポイントだろう。
現在、A-1スポーツクラブを含む3社にて先行モニター導入が決定しており、2021年8月までに10店舗、12月までに30店舗以上の導入を目指すとのことだ。また、地方自治体との連携による公営のスポーツジムでの導入も視野に入れているという。
PR TIMES