なお、同事業では、2019年に資本業務提携したC株式会社のグループ企業である世界株式会社とも連携を図る見込みだ。
リアルとバーチャルがパラレルに連動
同社が取り組むXRコミュニケーション事業とは、同社独自の「P&I(Printing & Information)」の強みである表現技術と安全・安心に大量の情報を処理する能力にパートナーの強みをかけ合わせ、年齢・性別・言語などによって分け隔てられることなく、リアルとバーチャルを行き来できる新しい体験と経済圏を創出するというもの。その実現のために、誰でも簡単かつ安心・安全にアクセスできる空間の構築に必要な機能を備えたXRロケーションシステム「PARALLEL SITE(パラレルサイト)」を提供し、これを活用した地域共創型のバーチャル空間を構築していく。
こうして構築したバーチャル空間において、同社がこれまでアニメ・マンガ・ゲームなどのコンテンツホルダーと協業して取り組んできた多様な表現方法を活かした魅力的なコンテンツを展開していくようだ。また、美術館・博物館のアーカイブ事業などで培った技術・ノウハウをもとに良質なコンテンツとXRコミュニケーションを組みあわせたコンテンツ展開も視野に入れているという。
さらに、リアルとバーチャルが連動する購入体験「リテールテイメント」やバーチャル空間での鑑賞を実現する「バーチャル展示会」など同社がすでに展開しているサービスと「PARALLEL SITE」で構築した空間を連動させる構想もあるようだ。
まずは2拠点をバーチャル化
同事業開始に伴い、「PARALLEL SITE」でバーチャル空間を構築する2拠点が発表された。2021年4月下旬にオープン予定なのが札幌市北3条広場。北海道庁旧本庁舎(赤れんが庁舎)とイチョウ並木が美しい広場をバーチャル上に構築し、文化・観光・スポーツなどの地域の魅力を利用者との共創によって高め、国内外へ広く発信する拠点となる見込みだ。なお、この拠点構築では札幌駅前通まちづくり株式会社と連携している。
2021年5月下旬には渋谷区立宮下公園がバーチャル空間に生まれる予定だ。宮下公園といえば、2020年7月に渋谷の新たなカルチャースポットとして生まれ変わった場所。その価値を拡張・進化させるべくバーチャル空間を構築するという。一般社団法人渋谷未来デザインらと連携し、リアルな公園と連動したバーチャルな公園を展開する。
同社は今後、日本各地の街や施設の公認空間を開発し、2025年までに全国30拠点の構築を目指すとのことだ。
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