既存の鈴茂器工の海苔巻きロボットと海苔巻きロールパック機に特別なカスタマイズを施すことなく、これまで人が対応してきた工程を「Foodly スズモコラボモデル」が担うことで、人手を介さず海苔巻きの製造・包装を行うことができるようになった。
2台連携で人手は不要
「Foodly スズモコラボモデル」が担当するのは「海苔のセット」「具材の供給」「完成した海苔巻きのロールパック機への投入」だ。その間の「酢飯(シャリシート)のセット」「形成」は鈴茂器工の海苔巻きロボットが従来どおり行う。「Foodly スズモコラボモデル」の左右のアームには専用のハンドを搭載し、頭部のカメラで画像認識した海苔・具材・完成した海苔巻きという3種類の食材をピッキングできるようになっている。また、従来のFoodlyが正面を向いてのピックアンドプレース(掴んで置く動作)を繰り返すものだったのに対し、今回は腰軸と連動してのピックアンドプレースを実装。これにより、複数の作業をこなすことが可能となったという。
これまで、多品種のネタ・具材に対応する必要がある海苔巻きの全自動化は困難との見方もあったようだが、「Foodly スズモコラボモデル」の登場により、既存の海苔巻きロボットと連携した海苔巻き製造の全自動化が実現するかもしれない。
成長するフードテック
このたびのコラボにより、Foodlyが人による作業を想定して作られた既存の機械製品と連携できることや、1台で製造工程を完成まで行う「セル生産方式」に対応できることがわかった。将来的には、恵方巻シーズンなどの繁忙期にロボットを導入したり、カスタマイズをくわえて海苔巻き以外の食品製造現場にも導入を進めていきたいとしている。なお、「Foodly スズモコラボモデル」は、2021年4月20日、21日に池袋サンシャインシティで開催される食品業界関係者向けの「スズモフェア 2021 東京」にて展示・デモンストレーションを行うとのこと。
近ごろTechable(テッカブル)では、「駅そばロボット」や「バウムクーヘン専用AIオーブン」など今回のロボットと同じようなフードテックのニュースをたびたび取り上げている。人の代わりに調理・製造を行い、すでに実店舗でデビューしたものも。これらのロボットは、作業効率化や省人化、非接触化が求められるなかで重要な役割を果たしていきそうだ。
PR TIMES