採択企業以外でも……
同プログラムは「サイバーとフィジカルの融合で実世界に新たな価値を。」をメインテーマとし、サイバーとフィジカルをつなぐことで得られる結果をフィジカルにフィードバックして新たな世界を創るという東芝グループの想いをかたちにしていく。採択企業は書類審査・面談審査を経て6月3日に決定する見込み(募集締切は5月6日)。採択された企業は、同プログラムにおいて共創を実施し、PoCなど実施後に高シナジー企業へは東芝からの出資検討が行われるという流れだ。
また、このたび採択に至らなかった企業でも、プログラム外での東芝グループとの個別マッチングの機会があり、マッチングすれば採択企業同様PoCなどを経て出資検討が行われるという。さらに、東芝グループとのマッチングがなかった場合でも、プログラム外にてサムライインキュベートからの出資検討という流れもあるようだ。
どんな技術を活用するのか?
同プログラムの大きな軸は、東芝のアセットを活用したスタートアップのビジネス加速と、スタートアップのソリューションを活用した東芝グループの強化の2つ。はじめに、東芝の技術・データを活用してスタートアップのビジネスを加速するという軸から、活用される技術・データおよび求める企業について簡単に紹介しよう。
まずはプライベートブロックチェーン。記憶の保持や証明が難しかった領域においてトレーサビリティに関わる事業を展開したい企業や、アプリケーションとアプリケーションをつないで自由かつ透明性あるデータ流通のビジネスを考えている企業などを求めている。
次に、量子アルゴリズム。大量のデータ分析やAI・機械学習を活用して事業を行う企業や量子コンピューティングへの知見があり、イジングモデルへの変換が可能な企業などを募集し、量子コンピュータの研究から生まれた世界最速・最大規模の組合せ最適化ソルバを活用したビジネスモデル開発を目指す。
最後は、リアル店舗の購買データ。購買データや食生活データを活用して自社サービスの拡充や新規サービス創出ができる企業が望ましいようだ。
一方、東芝がスタートアップのソリューションを活用するという軸では、東芝ラグビー部を対象にスポーツテックを活用したチーム強化を図っていく。求める企業としては、選手のパフォーマンス向上やチーム強化につながるソリューションを有する企業やスタジアムDXを手がける企業、ファン・スポンサーエンゲージメント向上に資する事業を有する企業などが挙げられる。
同プログラムのDemodayは9月下旬の予定。採択企業もそうだが、新たに生まれる技術・サービスにも注目したい。
PR TIMES