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Tech 往復約32kmの離島まで約10分!? VTOLドローンを活用した医薬品配送を検証

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往復約32kmの離島まで約10分!? VTOLドローンを活用した医薬品配送を検証

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ANAホールディングス株式会社、武田薬品工業株式会社、国立大学法人長崎大学、長崎県五島市は、株式会社NTT ドコモ、株式会社WorldLink&Company、株式会社インテグリティ・ヘルスケア、東七株式会社、藤村薬品株式会社とともに、VTOLドローンを活用した離島への医薬品配送の実証実験を実施する。

実験期間は2021年3月22日~26日。片道約16km(直線距離12km)となる五島市福江島港エリアから久賀島の久賀診療所へ医薬品を配送する。

通常、定期船と陸路で45分かかるところを、Wingcopter社製のVTOLドローンを活用することで約10分で配送できると見込まれているようだ。

2つの検証シナリオ

同実験での検証内容は2つ。

ひとつが、インテグリティ・ヘルスケアが提供するオンライン診療システム「YaDocQuick」を活用してオンライン診療およびオンライン服薬指導を行ったのち、処方箋医薬品をドローンで配送するというもの。ドローンで運ばれた医薬品は診療所の職員が到着地点まで取りにいくようだ。

もうひとつは、医薬品卸から医療機関への緊急配送を想定した医薬品のドローン配送。緊急時において、ドローンを活用した配送の時短は非常に需要なポイントとなるだろう。

島の課題解決へ

今回検証が行われる久賀島は、世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産となっているU字型の島。福江島の対岸に定期船が発着する田ノ浦港から、診療所や学校、商店などがある島の中心へは山を越える必要があるため、定期船での物資が到着するのに時間がかかるようだ。

また、島内には山間の地形を避けるように14の集落が点在しているが、高齢化などにより診療所などへ通う陸路移動が困難になってきてるという。

このたびのドローンは田ノ浦港ではなく島の中心を目指して飛行するため、到着地点からの運搬の負担は定期船と比べると少ないだろう。さらに、オンライン診療・服薬指導を実施することで、島民の通院負担軽減に貢献してくれそうだ。

ANAHDは、2022年度のレベル4解禁を目処としたドローン配送サービスの事業化にむけてさまざまな検証を実施中。2020年11月には、メトロウェザー株式会社およびNTTコミュニケーションズ株式会社とともに、五島市(福江島と嵯峨ノ島間)において風況プラットフォームを用いた処方薬などの海上輸送の実証実験を実施している。

PR TIMES

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