低コストでフレキシブルな放送
従来のJR九州のワンマン列車では、運転士が専用機器を手動で操作することで列車内の自動放送を行ってきた。その専用機器に換わるのが「列車内自動放送アプリ」。同アプリは、HOYAの音声作成ソフト「ReadSpeaker」を活用し、音声編集の低コスト化やフレキシブルな放送内容変更、多言語放送対応(4ヶ国語)を実現するとともに、通常放送であれば運転士の操作を必要としない自動放送を可能とする。
放送内容は定型文だが、その内容は簡単に変更・修正できるため、ダイヤの乱れやイベント案内などに柔軟に対応できるとのこと。また、駅の到着前・発車後の放送のタイミングはアプリが自動で判断するというのも大きなポイントだろう。
特急・新幹線への適用を進める
JR九州では、運転士のヒューマンエラー防止を目的としてかねてより独自開発の「運転士支援アプリ」を運用してきた。これは、iPadやiPhoneといったスマートデバイスのGPSで列車位置を取得し、運転士へ停車駅接近や徐行区間接近を注意喚起するもの。今回開発された「列車内自動放送アプリ」は、この「運転士支援アプリ」の拡張機能という位置づけだ。まずは、筑肥線・唐津線(姪浜~西唐津)の一部の列車(303系 3編成18両、305系 6編成36両)に導入し、ほかの路線への適用拡大を図っていくという。
そして今後は、運転士用の時刻表電子化などの拡張機能を加えるとともに、特急や新幹線への適用に向けた汎用化を進めていく構えだ。同時にJR九州バスへの展開も検討するとのこと。
PR TIMES(九州旅客鉄道株式会社)
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