2機種は、スマホとPCでジャンルは異なるが、いずれもディスプレイそのものを折り曲げられる「フォルダブル」が特徴だ。ソフトバンクは、この2機種でラインナップの幅を広げる狙いがある。
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ソフトバンクが3月下旬に発売するモトローラ製のrazr 5G
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レノボ製のフォルダブルPC、ThinkPad X1 Foldもソフトバンクが販売する
1つ目は、同社初のフォルダブルスマホであること。フォルダブルスマホは、ディスプレイ開発を手がけるサムスン電子がリードしている。日本ではKDDIが「Galaxy Z Flip」や「Galaxy Fold」「Galaxy Z Fold2」を独占的に取り扱ってきた。razr 5Gは、前者のGalaxy Z Flipに対抗できる「縦折り」の端末だ。
縦に折れると、持ち運びのときだけ、形状をコンパクトにできるのがメリット。かつてのフィーチャーフォンに近いが、開くとタッチパネルのスマホで、ディスプレイサイズも6.2インチと大きい。閉じたままでも、背面に搭載されたクイックビューディスプレイで操作可能だが、こうした使い勝手もフィーチャーフォンを彷彿とさせる。
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半分に折りたたんで、コンパクトに持ち運べる
一方で、フォルダブルスマホは折り曲げられるディスプレイの部材や機構設計の難しさから、価格はまだまだ手が届きにくい。razr 5Gも、ソフトバンクでの本体価格は19万8000円と、ハイエンドモデルのさらに上をいく。2年間の利用後に端末を返却すると、割賦の半分が免除される「トクするサポート+」を使うと、実質9万9000円で利用できるのはキャリアで端末を購入するメリットだが、どこまで販売が伸びるのかは未知数だ。
ソフトバンクにとっても、razr 5Gの投入は実験的な意味合いがあるという。同社の常務執行役員、菅野圭吾氏は価格に見合った価値はあると前置きしつつも、「ユーザーの皆様の反応を見たい」と語る。5Gをアピールする端末としても、先進感のあるフォルダブルというギミックはうってつけだったようだ。同社の郷司雅通本部長は、「5G時代になったとき、こういう端末も動くのかというのは分かりやすい」と語る。
もう1つの初は、PCに対して、上記のトクするサポート+を適用したことだ。ThinkPad X1 Foldは、世界初のフォルダブルPCだが、価格は40万2480円と非常に高額。開いて大画面で使うもよし、半開きでノートPCのように使うもよし、タブレットスタイルで使うもよしと、フォルダブルによってさまざまな利用シーンにフィットする1台に仕上がっているものの、一般のユーザーは手が出しづらいのが実情だろう。
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2機種とも、トクするサポート+が適用される
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ソフトバンクは、2台目端末を安価に維持できるデータシェアを用意している
(文・石野純也)