2つの実証実験
同実験では、バス乗降口の赤外線センサーにより乗客の乗降人数を計測して算出した「乗車率」をもとに、3段階(空いている・やや混雑・かなり混雑)で設定した「混雑度」をピクトグラムで案内していく。混雑情報は、東急バス公式サイトの「乗換・時刻表サービス」とバス専用ナビゲーションアプリ「バスNAVITIME」を通じてスマートフォンなどで確認できる。ただし、「バスNAVITIME」で確認する場合は「プレミアムコース」への登録が必要とのこと。
また、山手通り・目黒通り・世田谷通りの16カ所の停留所のデジタルサイネージでも確認できる。そして、これらの停留所とは別に「不動前駅入口」と「大崎広小路」においては、視認性・耐久性に優れ、低消費電力な電子ペーパーでのバス接近表示・混雑情報案内の実証実験もあわせて実施されているようだ。
時代のニーズに沿ったサービス
東急バスは、2021年2月16日~4月28日の平日に「動くシェアオフィス」をコンセプトとしたシェアオフィスバス「Satellite Biz Liner」の実証実験を実施している。この車内には、Wi-Fiや化粧室のほか株式会社ウェブシャークが展開する「Yogibo」の膝上テーブル「Traybo2.0」を完備。通勤時間を就業時間にできる新たなスタイルを提案している。今回の実験も含め、東急バスは時代のニーズに沿ったサービスを積極的に打ち出しているようだ。なお、今回のリアルタイムな混雑情報の案内は、案内精度などの検証を行ったうえで正式サービスへと移行するとしている。
このたびのようなバス車内のリアルタイムな混雑情報の計測・案内をする実証実験は、これまでにも取り上げてきた。例えば、乗客のWi-Fiシグナルから混雑度を表示する「YNUダイナミックバスマップ」や、Bluetooth Low Energy(BLE)スキャンを利用した混雑情報表示などがそうだ。いずれも実証実験段階ではあるが、これらのサービスが実装されれば、乗客はより安心・安全にバスを利用することができるだろう。
PR TIMES