今回は青森県の観光・物産・食をVRで展開する「未来の物産展from青森」を開催し、移動が制限される状況においても地方の魅力を体験できる新たな観光と小売りビジネスのかたちなどを検証していく。
現地の観光やショッピングを体験
同実験には、JR東日本スタートアップとABALが共同開発する次世代型の流通小売りシステム「Hybrid Retail Platform」を活用。これは、多階層VR空間内にてユーザーが自由な移動や体験の共有をすることができるABAL開発の「ABALシステム」を基盤としたものだ。このたび同システムにより、VR空間内に5階建ての建物を構築。その各階に青森ねぶた祭・弘前城の桜・奥入瀬渓流・岩木山(津軽富士)・A-FACTORYという青森県の5つの観光名所を再現する。体験者はVRゴーグルを装着してVR空間内のエレベーターで各階を移動し、青森の魅力を体験することができるようだ。
また、青森県の地産品やご当地グルメを購入できるVRショッピングも実施。体験者はVR空間内でほしい商品を選択し、VR体験終了後に「JAPAN RAIL CAFE」内で決済・受取ができる。なお、その場で物産展限定メニューの飲食も可能とのこと。
さらに、VR空間内では、遠隔地にいる販売員との5G通信を活用した2Dビデオチャットによるコミュニケーションが可能となるようだ。
実証実験の狙い
JR東日本はこれまで、首都圏駅での地方物産展を積極的に開催してきた。しかし、出店事業者には物理的距離や出店コストなどの課題があったという。そこで同実験を通じて、「未来の物産展」がそういった課題を解決し、地方事業者の都心でのビジネス展開のハードルを下げるソリューションとなる可能性を検証していく。また、ドコモとABALが推進する5G通信を利用したXRソリューションのモデルケースという観点からも、その有効性や実用性の確認を行うとのことだ。
「未来の物産展」が拡がれば、地方事業者のビジネス展開に大きなインパクトを与えるとともに、来場者に対しても新たな体験価値を提供できるのではないだろうか。
PR TIMES(JR東日本スタートアップ株式会社)
PR TIMES(株式会社ABAL)