その後、様々な機能のチェックを経て、2月8日、主目的である地表面の画像取得が問題なく行われることが確認された。
(昨年の打ち上げについては、過去記事『宇宙ベンチャーのSynspective、小型SAR衛星の軌道投入に成功』で取り上げている)
70センチ角の衛星が、大型レーダーと同等の役割
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同社のニュースリリースによれば、日本の民間企業による小型(100kg級)SAR衛星で、レーダーによる画像取得に成功したのは今回が初めてとのこと。
自然災害の被害把握や都市・インフラ開発での利用
「StriX(ストリクス)」が取得する画像では、地上にある1〜3mほどの構造物や地形の違いなどが判別できる。また、画像内に10〜30km幅の地域が収まる。観測にマイクロ波を用いるため、雲を通してその下を写すこともできる。こうした特長から、画像データの使い道として一番に挙げられるのが、自然災害時の状況把握だ。例えば台風のときに、水没している場所はもちろんのこと、冠水で不通になっている道路はどこかということまで細かくわかる。
また、インフラ・都市開発の際にも、土地の現状把握や工事の進捗状況の確認が客観的に行える。ちなみに「StriX」は、地球を回りながら世界数千ヵ所の開発現場を撮影できるそうだ。
Synspectiveは、2022年までに、もう3機の「StriX」を追加して打ち上げる予定だ。
PR TIMES
Synspective