なお同実験は、総務省の令和2年度「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」のうち、NECが請負者となった「MR技術を活用した新たな観光体験の実現」の一環として行われるとのこと。
インタラクティブなMR演出
同実験での取り組みのひとつは、ローカル5GとMR技術を活用した新感覚エンターテインメントの創出。具体的には、同公園にある屋外の「復原遣唐使船」を舞台とするダンサーのパフォーマンスにMRグラスに表示させたCG演出を重ねるというものだ。ここでは、参加者の位置や移動といったMRグラスからの情報収集と、映像コンテンツの配信に低遅延のローカル5Gを使い、参加者の場所・動きに合わせた映像表示や、手の動きなどのジェスチャーに合わせた演出映像を参加者全員で共有することができるという。
参加者が「復原遣唐使船」の船首から船尾へ移動することで、周りの季節・景色が変化するなど、普段の史跡見学とは一味違うインタラクティブな体験ができるようだ。
自動運転カートにAIコンダクター
もうひとつ、ローカル5GとAI自然会話(AIコンダクター)を活用した新たな移動体験にも注目したい。ここでは、同公園の交通ターミナルを約5分間で周回する8人乗り自動運転低速EVカート車内にAIコンダクターを搭載し、車内の映像や音声をローカル5Gで低遅延で伝送することで自然なアナウンスや対話を実現していく。
AIコンダクターは、参加者との会話を通じて参加者の関心にあった解説や案内を行ったり、マスク未着用や車両からの乗り出しなどに対し注意アナウンスを行ったりする。
これにより、安心・安全かつ個人の関心事に沿った観光体験の実現に期待が寄せられているようだ。
ちなみに、全体管理とローカル5G技術の提供をNECが、MR技術・映像配信制御システム開発・コンテンツ制作を凸版印刷が、低速EVカートと自動運転システム提供をマクニカが、AIコンダクター開発をコトバデザインが担っている。
PR TIMES(凸版印刷株式会社)
日本電気株式会社