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Start Up 目指すは社会のインフラ! スマートロック「Qrio Lock」【開発者の矜持 #07】

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目指すは社会のインフラ! スマートロック「Qrio Lock」【開発者の矜持 #07】

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Qrio株式会社が開発するスマートロック、「Qrio Lock(キュリオロック)」。

「Qrio Smart Lock」の次世代機として2018年に発表された同プロダクトには、スマートフォンによる鍵の操作はもちろん、オートロックやハンズフリー解錠といった機能まで搭載されている。

今回は同社エンジニアの河本氏に取材を行い、スマートロック開発にかける思いについて話を伺った。

一生のうち、鍵の開け閉めに使う時間は……

ーー「Qrio Lock」開発におけるこだわりを教えてください。

河本:「安全性」と「利便性」の両方を高めていく、ということはこだわっています。

そもそも「鍵」というのは数千年前からあるんですが、利便性を手放して安全や安心を手に入れる、というものだったんですよね。つまり「安全性」と「利便性」はトレードオフだったんです。

でも今のテクノロジーを活用すれば、それを両立できると思っていて、そのソリューションが「スマートロック」だと考えています。

ーーそもそも私たちは鍵の利用によって「利便性を手放して」いたんですね……。

河本:そうなんです。鍵の開け閉めにかかる時間って1回1回は数秒ですけど、例えば80年生きるとしたら一生のうちで20日間くらいの時間を鍵の開け閉めに使っていることになるんですよ。

そういう小さな煩わしさから開放されることで、QOLも上がると思うんですよね。

ーーでも煩わしさに気づいていない状態で数万円払ってスマートロックを購入するというのは、なかなか難しそうですよね。

河本:そうですね、体験していただければ価値を感じてもらえる自信はあるので、「一度使ってもらう」機会を作ることはマーケティング上でも重視しています。

最近ではAirbnbみたいなサービスが流行ってますけど、例えばそういった場面で使われるようになってくると、ユーザーはスマートロックの利便性に気付けますし、利用者が増えていくと思います。このスパイラルをうまく作っていけると一気に普及率が高まるんじゃないかなと。

ーーなるほど、確かに......。では、ユーザー増加の先に何を目指しているのでしょうか?

河本:スマートロックがインフラ化した世界をつくりたいですね。世の中の全てのドアにスマートロックが付いていて、自分のスマホを鍵としてアクセスできる状況を考えるとワクワクします。

例えばホテルにスマートロックが普及すれば、物理的なルームキーの受け渡しは必要なくなりチェックインが不要になりますし、決済情報を紐付けてしまえばお会計も必要なくなりチェックアウトも不要になります。ホテルにとってもフロント業務を大幅に削減できます。

自宅やオフィスはもちろんのこと、個室を提供するサービスは全て対象にできますし、実現すればユーザーの利便性は今より飛躍的に向上します。そんな世界を実現させたいですね。

安全性を高めるために、考えてトライし続ける

ーーメカニズム的には割とシンプルなプロダクトに思えますが、開発を進めていく上で技術的に難しいのはどのような点ですか?

河本:通信環境ですかね。「Qrio Lock」は家の内側に設置するので、ドアの素材やポストの有無によっては、電波に影響してしまい、家の外にあるスマートフォンとの通信が悪くなってしまうんです

「Qrio Smart Lock」の後継機として現行モデルの「Qrio Lock」を開発するときにもかなりアップデートしましたが、「通信環境を良くするにはどうすればいいか」という問題は常に考えて開発を進めています。

ーー具体的にはどのような取り組みをされているんですか?

河本:「Qrio Lock」では電波の送受信にBluetoothを使っているんですが、Bluetoothは規格がどんどんアップデートされていくので、どこまで対応させて、どこまでの通信環境を実現させるかというのは考え続けていますね。また並行して、Bluetooth以外の通信方法についても模索しています。

あとは、今は「Qrio Lock」とスマートフォンの電波送受信で認証確認をしていますが、それ以外の認証方法についても考えています。まだ詳細情報はオープンにできませんが……現状だと、万が一スマートフォンを落としてしまうと理論上は拾った人が家に来れば鍵を開けることができてしまうので、より「安全性」を高めるためにどのように個人を認証・特定するか、とか。

ーー「利便性」だけでなく「安全性」の向上もカギになる、ということですね。では最後に河本さんの「開発者の矜持」を教えていただけますか。

河本:弊社の行動指針でもある「まずやってみる」ということですかね。

もちろん、開発においてどうすればもっと良いプロダクトになるのか考えることは大事なことなんですが、特にIoTプロダクトの場合はやってみて気づくことも結構多いんですよね。

なので、ある程度しっかり考えたら行動してみるということは大事にしています。
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