ユニークなコンセプトの"ハイブリッド"ドローン
「Type-P」は、水上での使用を想定して開発されたドローン。同モデルの特徴は、固定翼機とヨット(帆船)の長所を両立していることだ。まず、高速な移動を可能とする飛行機能により、ターゲット水域に素早く着水。その後は風力を利用した帆走に切り替え、電力を抑えながら航行する。
これまで、岩礁が多い海域や護岸化されていない河川などにおいては、調査用の測定機器を搭載した小型ボートの持ち込み・航行が困難だった。「Type-P」を用いることで、そのような場所へのアプローチも容易になる。
開発にあたっては、シンガポール国立大学スマートシステム研究所のシニアリサーチフェローである末田航氏が協力。共同研究成果の一部として、国際特許を出願中とのことだ。
マルチな活躍が期待される
今回行われた実証テストの様子は、YouTubeにて公開されている。桟橋から離陸した「Type-P」は、約10分間の飛行後に海面へ着水。収納されていたセールを展開し、風力だけで進んで着岸した。水深・水質調査や魚群探知といった用途に加え、水難救助などにおける活躍も期待される「Type-P」。エバーブルーテクノロジーズは、本格的な導入に向けてさらなる開発を行うとしている。
自動航行ヨットの開発を手がける同社に関して、Techableでは過去にインタビュー記事を公開した。今後の取り組みにも要注目だ。
PR TIMES
(文・早川あさひ)