そんな「SPACER」を活用した無人販売の実証実験が2021年1月8日~29日の期間、有楽町「micro FOOD & IDEA MARKET」にて実施される。QRコードを利用した即時販売やクイズに答えてその場でアイテムをもらうという斬新な試みを展開するとのことだ。
なお、Techable(テッカブル)では、2017年に同社CEOである田中章仁氏にインタビューを実施している。
電子キーだからできること
「SPACER」の最大の特徴は、スマートフォンで送受信する電子キーによりロッカーを開け閉めできるという点。これにより「個人が預けて自分で回収する」という従来のコインロッカーの概念がアップデートされるだろう。例えば、宅配便の受け取りボックスとして活用すれば、受け取り側の時間・場所の制約がなくなったり、社会課題でもある再配達を減らせたりとさまざまな効果を生む。また、近年拡大しているシェアリングにおいても、近隣の人とのシェアなら「SPACER」を利用することで、配送料が不要となるうえに不用意に自宅などを知られることを回避することもできそうだ。
なお、「SPACER」はPASMOなどのカードで開けられる電子式コインロッカーと比べ、筐体が安価で省スペースだという特徴もある。
ロッカー内の製品をその場で買える
そんな「SPACER」を活用した実証実験が1月8日から開始予定。三菱地所が運営する社会実験の場、有楽町「micro FOOD & IDEA MARKET」に「SPACER」を設置し、来場者に対して新たな購買体験を提供していく。
来場者がロッカーの前に貼ってあるQRコードをスマートフォンで読み取ると、ブラウザが起動してshopifyなどのECサイトからロッカー内のものを購入することができる。購入後に発行されるURL鍵をタップするとSPACERアプリが起動してロッカーの開閉ができるという仕組みだ。
また、クイズのQRコードを読み取り、クイズに答えられたらURL鍵を受信してアイテムをもらえるという新たな試みや、筐体をショーケースのようなアクリルボックスにするという新たな使い方も展開していくとのこと。
同実験の舞台となる「micro FOOD & IDEA MARKET」は、ステージや物販・展示スペース、「産地直送あいのり便」を活用した飲食スペースを有し、新しい商業店舗の在り方を積極的に追求している多機能型市場だ。今回の実験を通じ、新たな購買体験や物流の仕組みが見えてくるかもしれない。
PR TIMES