3年目となる2020年度は、11月末よりプロジェクトを開始。「地域のMaaS基盤構築」と「モビリティサービスの進化」をテーマに、これまでよりも広域のひたち圏域(高萩市・日立市・東海村・ひたちなか市)にて実証実験を順次実施していく。
自動運転やAIデマンドを実証
まず、モビリティサービスの実証実験について。AIデマンドサービス「Myride」が新たなモビリティサービスとして実証実験を行う。「Myride」は、同じ方向に行く人と相乗りできるサービスで、複数の人をピックアップする際には、AIが最適な組み合わせを自動で計算しマッチングする仕組み。
バスの運行本数が少ないエリアなどでの利便性向上に貢献できると期待されている。同実験は、大沼エリアで来年1月上旬から、宮田・助川・成沢エリアで1月中旬から開始予定だ。
また、以前Techable(テッカブル)でも取り上げた、廃線となった日立電鉄の跡地をバス専用線として利用したバス路線「ひたちBRT」における、一般道を含む約9kmの路線での自動運転バス走行実証は同プロジェクトの一環とのこと。
アプリひとつで便利な移動を
次に、同プロジェクトの一環として提供されるアプリについて。同プロジェクトは、さまざまなアプリやWebサービスで「ひたち圏域MaaS」を利用できるようにするため、交通事業者が主体的に検索データやチケット発券のためのデータを提供する「地域共通MaaS基盤」を構築する。この基盤のデータやAPIの連携により、利用者が目的や利用シーンに応じて多様なアプリやWebから「ひたち圏域MaaS」を利用できるようになるという見通しだ。
現在、株式会社ナビタイムジャパンが開発するアプリ「Hitachi MaaS」が提供されている。同アプリは、茨城県内すべての既存交通手段や高速バスをはじめ、同実験で運行する「Myride」や自動運転バスなどを組み合わせたルートを案内する実証実験用のアプリ。
また、ルート案内にくわえ、乗車予約や乗車券・周遊券・企画乗車券(セット券)の購入、電子チケットの発券、決済なども可能なようだ。
こういった「ひたち圏域」の移動を便利にするMaaSアプリは順次リリースされるとのこと。
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