こうしたなかウォーリック大学の研究者らは、ロボットがオブジェクトの操作方法を学習するためのAIアルゴリズムを開発した。これを適用したロボットハンド「Shadow Robot Dexterous Hand」は、人間の手に近い器用さを獲得している。
強化学習でオブジェクトの操作方法を生成
Shadow Robot Dexterous Handは、人間の手のサイズ、形状、および移動機能を備えたロボットハンドだ。研究者らは強化学習アルゴリズムによって、特定のタスクをこなすためのオブジェクト操作方法を生成。これを適用したシミュレーション上のロボットハンドは、自ら手の動きを調整し、ボールを投げたり、ペンを回したりが可能になった(動画)。テストでは、ロボットハンドが既存のアプローチよりも大幅に優れたパフォーマンスを発揮。ロボットハンドは今回の2種類だけでなく、任意のタスクが学習できるとのこと。
人間にしかできない精度の作業がロボットでも
同アルゴリズムの適用により、マイクロチップの製造など、いまのところ人間にしかできない精度の作業がロボットでも可能となる。また、作業員のリスクを伴う廃炉などの作業が任せられるようになる可能性もある。シミュレーション環境は、すでに公開されているため、世界中の研究者はこれを利用して研究を加速することが可能だ。
次の段階として研究者らは、シミュレーション環境ではなく実際のロボットハンドを使ったテストを計画している。
参照元:Robot hands one step closer to human thanks to WMG AI algorithms/ News Wise