そうした取り組みがさらに一歩進んだ。同社はこのほどセーフティードライバーが乗り込まない、完全無人で自動走行するタクシーの展開を中国・深センで開始した。
完全無人は中国初
AutoXに限らず、自動運転車を開発する企業はいずれも各国当局の許可を取って路上テストを行う。その際はまずは万一の事態に備え、運転席にセーフティドライバーが乗り込むことが条件となる。もちろん各社の最終的な目標は完全無人で走行する車を使った配車サービスを展開することであり、そのためには試験走行の実績を重ねて自動走行に問題がないことをデータで証明しなければならない。
今回、AutoXが深センでドライバーなしのタクシーの展開を開始したのは当局の許可がおりたことを意味し、同社によると完全無人タクシーの展開は中国では初という。
第5世代の自動運転システム
サービスの提供開始にあたってAutoXは完全自動運転車25台を投入し、深センのダウンタウンに限定して走らせる。これらの車には同社の第5世代自動運転システムが搭載されている。同システムは超高解像度のカメラやLiDAR、4Dレーダーなどで構成され、あらゆる交通シーンに対応できるとのこと。
実際、同社が公開したビデオを観ると、歩行者に道を譲ったり、路肩に停まっている車を避けるためにレーンを変更したり、と誰もいない運転席のハンドルが自動で動く様子が確認できる。
今後、展開する車両台数がさらに増えれば、意外に早く市民の足として定着するのかもしれない。
AutoX